河川審議会管理部会議事要旨について 1.日 時 平成11年12月16日(水) 10:00〜12:00 2.場 所 通産省別館944号室 3.出席者 (委 員)松原管理部会長、赤羽委員、有馬委員、石川委員、小澤委員、桑原委員、近藤委員、残間委員、杉戸委員、高橋委員、殿塚委員 (専門委員)岸委員、森下委員、山岡委員、横山委員 (事務局)竹村河川局長、高橋河川局次長、吉田河川総務課長、竹村水政課長、渡辺河川計画課長ほか 4.議 題 「河川における市民団体等との連携方策のあり方について」 5.議事要旨 「河川における市民団体等との連携方策のあり方について」 委員等より出された意見の要旨は次の通りである。 |
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○ | 水は法河川のみならず、水路や地下などあらゆる場に存在するもの。これから検討の対象としていく団体は、法河川に関わる活動を行っている団体に限定すべきではなく、広く水に関わる団体を対象とすべき。また、水に関わる行政も横の連携を密にして、一体的に取り組むべき。 |
○ | 緑地の管理、生態系の保全等を含め、流域全体の問題に市民団体等が取り組む際は、川に関する活動を中心に据えて行うことにより、活動が活発となる場合が多い。いわば川が活動の起爆剤となる。 |
○ | 川に関する自然を理解することで、人工空間としか見えなかった都市の中で、川のみならず流域の自然空間を再認識できることを強調すべき。 |
○ | 市民団体の中には専門性の高い団体と、そうでない広く一般を対象とした団体がある。これまで川は専門性の高い団体の活動分野として捉えられてきたようであるが、幅広い層の人々が川に関心を持つようになってきている中で、これからは、このような団体との関わりも深めるべきであり、その際、専門性の高い団体とそうでない団体との連携がいかになされるかということが重要。 |
○ | 一般的に行政は市民団体等との付き合い方が上手ではないが、これはこれまでそのような経験がほとんど無いため。 資料にも記されている、 ・既存の市民団体等の活動を抑制するものでなく、 ・全国画一的ではないが、 ・全国的規範となるような 連携方策を模索するためには、市民団体等が多種多様であることを念頭に置くべき。このため、市民団体等との関わりは、非常に緩やかな関係を基本とするべき。 |
○ | 市民団体等には、反対運動などを中心とした政治的要求を通そうという団体とおだやかに川に親しむ活動を中心とした団体とが存在し、両者の対立も見受けられる。また近年、後者が増加してきている中で、行政が意図的にそのようにし向けているのでは、と前者が懐疑的になってきている話も聞く。このようにさまざまな市民団体等との対応があり、地方建設局の担当者も相当遠慮した付き合い方をするなど、対応に苦慮しているように思える。市民団体等との連携方策を模索する際には、市民団体のこのような多様性にも留意すべき。 |
○ | 市民活動との連携が良好に進んでいる事例を紹介するだけでなく、活動の連携に苦慮している点についても検討の題材とすべき。 |
○ | 当面、良好に進んでいるものを大切にしていくことが全体のレベルアップにつながる。 |
○ | 川づくりの計画の提案等行政と連携した活動を行う団体が増えてきているが、これらの団体ではコーディネーター不足が大きな問題である。また、若い年齢層の人々の参加の促進も重要な課題である。 |
○ | 川を国民に対し開放するという善意が、一部特定の団体によって趣旨に反した利用がなされないようにすべき。一旦関わりを持てば、個別の団体を排除することは不可能であり、利害の調整など、現場においてかなりの負担が生じることを覚悟したうえでの検討が必要。 |
○ | いろいろの人々が川に気軽に近づいてくるようになることは良いと思うが、川に近づき易いようにするためには、川を親しみ易い構造にするだけでなく、自転車道の整備といった自転車に乗り易いようなまちづくりなど、川の外での取り組みも必要。 |
○ | 今後、市民団体同士による意見の衝突も増えると考えられるが、不合理な主張をする団体が存在しても、オープンな議論をすることで、その団体が自然に議論の場から消えていく。この際、しっかりとしたコーディネーターが必要であるが、行政が直接取り仕切ろうとしない方がよい。 |
○ | 市民団体の意見や課題等、市民団体についての会議資料はよく整理されているが、行政も国、都道府県、市町村といろいろの主体が関わっており、行政の各現場で市民団体等との連携についてどのような課題を持っているのかということも整理してほしい。 |
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