目次 > 第4章 今後の対策の方向性 > 4-5 行政の取り組み(河川管理者の取り組み)
(2)2004年新潟水害でダムが被害を軽減
2004年7月の新潟・福島豪雨では、新潟県の刈谷田川や五十嵐川の氾濫で洪水被害が拡大。中之島町の刈谷田川左岸の堤防決壊で、浸水面積7100ha、浸水戸数1600戸の被害。
上流の刈谷田川ダムでは、1時間雨量が40mmを超えた午前8時ごろから洪水調節を開始、流入量を下回る量を放流。午後1時には、1秒当たり250tの流入に対し、90tを放出。
午後1時過ぎに刈谷田川の堤防が決壊後、1時50分にダムは満杯となり、洪水調節機能を停止。
想定以上の集中豪雨で、処理能力を超えた。が、ダムが最大325万m3の洪水をためたことにより、被害を軽減。ダムがなく、上流の水がそのまま流入したら、さらに400ha、100戸が浸水したと予想。
■刈谷田川の水位とダムの流入量・放流量の時間変化
刈谷田川の左岸側の堤防の高さと水面の高さの時間的変化とともに、
同時刻の1時間雨量と上流のダムの流入量と放流量を同一画面に示す
国土交通省資料