1. |
調査の概要 |
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平成11年の秋期に全国の河川・湖沼におけるダイオキシン類の調査を実施した。
調査対象物質としてダイオキシン類(ポリクロロジベンゾ−パラ−ジオキシン( PCDD )、ポリクロロジベンゾフラン( PCDF )、コプラナー
PCB )を測定した。
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2. |
調査地点及び方法 |
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調査は、直轄の河川・湖沼のうち、29水系、48地点(河川40地点、湖沼8地点)において、水質及び底質調査を実施した。 また、近畿地方において、9水系、24地点(河川14地点、湖沼10地点)で水質の調査を実施した。
2−1 水質調査 |
調査は、8月末から9月中旬にかけて1回目を、9月末から10月中旬にかけて2回目を実施した(近畿地方の24地点については、1回目のみ実施)。1回の調査において採水は、同一地点で2日間に分けて採水し混合したものを試料とした。 |
2−2 底質調査 |
水質調査と同じ地点において、1回目の採水時に実施した。 |
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3. |
分析方法 |
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水質及び底質の分析方法は、以下に示す方法で実施した。
水質: JISK0312
底質:ダイオキシン類に係る底質調査暫定マニュアル(平成10年7月環境庁)
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4. |
調査結果 |
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4−1 水質調査結果 |
水質調査結果を表−1に示した。
水質のダイオキシン類濃度は、平均値 0.16pg-TEQ/L 、中央値 0.10pg-TEQ/L (検出範囲0.040 〜0.96pg-TEQ/L
)であった。
平成10年度に環境庁が実施した「ダイオキシン類緊急全国一斉調査」の結果と比較して、低い値であった。 |
表−1 水質調査結果
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測定数 |
平均値
pg-TEQ/L |
中央値
pg-TEQ/L |
検出範囲
pg-TEQ/L |
1回目 |
72 |
0.16 |
0.096 |
0.065 〜0.96 |
2回目 |
40 |
0.18 |
0.12 |
0.040 〜0.80 |
全体 |
112 |
0.16 |
0.10 |
0.040 〜0.96 |
(参考)平成10年度
環境庁調査結果 |
204 |
0.50 |
0.26 |
0.065〜13 |
4−2 底質調査結果 |
底質調査結果を表−2に示した。
底質のダイオキシン類濃度は、平均値4.5pg-TEQ/g 、中央値0.53pg-TEQ/g(検出範囲0.07〜34pg-TEQ/g)であった。
平成10年度に環境庁が実施した「ダイオキシン類緊急全国一斉調査」の結果と比較して、低い値であった。 |
表−2 底質調査結果
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測定数 |
平均値
pg-TEQ/g |
中央値
pg-TEQ/g |
検出範囲
pg-TEQ/g |
底質調査 |
48 |
4.5 |
0.53 |
0.07〜34 |
(参考)平成10年度
環境庁調査結果 |
205 |
8.3 |
1.4 |
0.1〜260 |
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