ホーム >> 政策・仕事  >> 河川トップ  >> 記者発表  >> 過去情報

河川局

Topics
記者発表

阿武隈川等3水系の河川整備基本方針の概要


 河川整備基本方針は、各水系における治水、利水、河川環境等の河川管理の長期的な方針を、総合的に定めるものである。その内容には、工事実施基本計画で記述されていなかった河川環境の整備と保全や維持管理等に対する考え方も明らかにされているとともに、計画規模を超える洪水や整備途上段階での洪水による被害の軽減についても記載を行っている。
 治水計画としての基本でもある基準地点における基本高水のピーク流量、計画高水流量については、阿武隈川については最新データも加えてその内容を検証した結果、既定計画を踏襲することとし、番匠川、五ヶ瀬川については、近年の度重なる出水を含め、再検討を行い、計画を改定している。
 流水の正常な機能を維持するため必要な流量については、阿武隈川については、最新データも加えてその内容を検証し、既定計画を踏襲することとし、番匠川については、さらに諸調査を行い決定することとし、五ヶ瀬川については、既定計画では定められていなかったものを、新たな検討を行い設定している。
 
 3水系の河川整備基本方針の主な特徴的内容は次のとおりである。
 
○ 阿武隈川

 阿武隈川は、福島、宮城、山形の3県にまたがり、白河、郡山、福島などの盆地と狭窄部を交互に流れている。台風の北上と流下方向が重なり、狭窄部による影響と相まって洪水が発生している。このため、地形特性に応じて輪中堤や宅地嵩上げ等により被害の軽減を図るとともに、遊水地や輪中堤により遊水機能を維持しつつ治水安全度を向上させる。また、舟運の歴史や人々との係わりを考慮しつつ、阿武隈川の流れが生み出した良好な河川景観の保全を図るとともに、豊かな河川環境を次代に引き継ぐため、流域が連携し一体となって保全していく。
 
○ 番匠川

 既定計画に迫る近年洪水に対応するため、治水計画の改定を行い、治水施設の整備を計画的に進めていく。また、番匠川は昔から川と人との関わりが深く、現在も流域住民が主体となり積極的に自然体験活動等を実施していることを踏まえ、良好な自然環境を保全、再生していくとともに、川を軸とした地域に親しまれる川づくりを行う。さらに、全国的にみても良好な水質を、関係機関や地域住民等と連携しその保全に努める。
 
○ 五ヶ瀬川

 既定計画を上回る近年洪水に対応するため、治水計画の改定を行い、派川大瀬川との適切な分離を行うなど治水施設の整備を計画的に進めていく。また、五ヶ瀬川は豊かな自然環境に恵まれ、特に五ヶ瀬川らしさを代表し貴重な水産資源であるアユの生息に適した河川環境であることから、その産卵場等生息環境や遡上・降下環境等の保全・再生に努める。さらに支川北川やその派川友内川については、希少な動植物が数多く生息・生育するなど特有の河川環境を呈しており、その保全・再生に努めながら河川整備を行う。
 
(参考)

 ○ 河川法(昭和39年法律第167号)(抄)

 (河川整備基本方針)
第16条   河川管理者は、その管理する河川について、計画高水流量その他当該河川の河川工事及び河川の維持(次条において「河川の整備」という。)についての基本となるべき方針に関する事項(以下「河川整備基本方針」という。)を定めておかなければならない。
2 (略)
3  国土交通大臣は、河川整備基本方針を定めようとするときは、あらかじめ、社会資本整備審議会の意見を聴かなければならない。
4〜6 (略)



目次に戻る 戻る


Copyright© 2007 MLIT Japan. All Rights Reserved.

国土交通省 〒100-8918 東京都千代田区霞が関2-1-3

アクセス・地図(代表電話)03-5253-8111