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石狩川等4水系の河川整備基本方針の概要

 河川整備基本方針は、各水系における治水、利水、河川環境等の河川管理の長期的な方針を、総合的に定めるものである。その内容には、工事実施基本計画で記述されていなかった河川環境の整備と保全や維持管理等に対する考え方も明らかにされているとともに、計画規模を超える洪水や整備途上段階での洪水による被害の軽減についても記載を行っている。  治水計画としての基本でもある基準地点における基本高水のピーク流量、計画高水流量は、石狩川、芦田川、遠賀川については、最新データも加えてその内容を検証した結果、既定計画を踏襲することとし、安倍川については、安全度1/80から1/150に上げ、計画を改定している。  流水の正常な機能を維持するため必要な流量については、石狩川については、最新データも加えてその内容を検証し、既定計画を踏襲しつつ新たな地点を加え設定している。安倍川については、さらに諸調査を行い決定することとし、芦田川、遠賀川については、既定計画では定められていなかったものを新たな検討を行い設定している。  4水系の河川整備基本方針の主な特徴的内容は次のとおりである。

○石狩川
 北海道中央部に位置する石狩川流域は18市28町2村で構成され、人口およそ300万人と北海道の約1/2を超える人口が集中することから北海道の社会、経済、文化の基盤をなしている。昭和56年洪水等、近年発生した洪水に対応するため堤防や洪水調節施設の整備等、様々な治水対策を流域全体で総合的に実施していく。支川千歳川については、既定の千歳川放水路計画から遊水地とあわせて高い水位に耐えられる堤防を整備する計画へと変更する。また、サケ等の遡上河川であり、流域には多くの旧川が残されるなど石狩川らしい豊かな自然環境に恵まれていることから、地域と連携しながら、これらの適正な保全整備を図る
○安倍川
 既定計画策定以降の被災など河川の状況を踏まえ、静岡県の県都である静岡市を貫流している等、流域の重要度等を勘案し、安全度を1/80から1/150に上げ治水計画を改定する。安倍川は土砂流出が多い急流河川であることを踏まえ、砂防事業による土砂流出の調整と併せて、堤防の整備や強化、河道掘削等を計画的に進めていくとともに、東海地震などによる津波への対応などの地震防災を図る。また、市民の身近な憩いとやすらぎの場や多様なレクリェーションや身近な環境教育の場として保全、活用に努める。また河床や植生の変動性が非常に大きい急流土砂河川としての特性を踏まえ、河川環境の保全に努める。
○芦田川
芦田川は、近年洪水に対応するため、狭窄部等の河道掘削、樹木管理、構造物の改築により治水安全度を段階的に向上させる。また、流域の風土、文化、歴史を踏まえ、景勝地・河佐峡などに代表される自然豊かな河川環境を保全、継承するとともに、豊かな水辺環境を生かした川づくりを目指す。さらに、水質については、快適な親水活動や水利用の状況も踏まえ、特に水質汚濁の著しい下流域や支川高屋川等において、下水道等の関連事業、関係機関及び地域住民と一体となって改善に努める。
○遠賀川
遠賀川は、過去の洪水被害や明治期以降の石炭産業の発展に伴う流域の都市化等に鑑み古くから堤防整備を進めてきたが、近年でも内水等の浸水被害が頻発している。このため、流下阻害となっている固定堰改築などの河道内対策及び内水被害の軽減対策を計画的に実施する。また北九州都市圏の上水道水源等として利水面でも重要であり、関係機関と連携して流水の利用の適正化や合理化及び水質改善に取り組む。さらに、住民団体の川を軸とした河川空間の利用が盛んであることを踏まえ、河川利用と自然環境との調和のとれた河川整備に努める。
(参考) ○河川法(昭和39年法律第167号)(抄) (河川整備基本方針)
 第16条  河川管理者は、その管理する河川について、計画高水流量その他当該河川の河川工事及び河川の維持(次条において「河川の整備」という。)についての基本となるべき方針に関する事項(以下「河川整備基本方針」という。)を定めておかなければならない。
  2 (略)
  3  国土交通大臣は、河川整備基本方針を定めようとするときは、あらかじめ、社会資本整備審議会の意見を聴かなければならない
  4〜6 (略)


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