
浦川スーパー暗渠砂防ダム
- 背景及び概要
渓流の安全性の確保と環境・景観という観点から、常時の土砂をできるだけ流下させる、いわゆる土砂を流す砂防が求められています。
平成10年5月22日(金)、姫川水系浦川(長野県北安曇郡小谷村)に土砂を流す砂防ダムとして日本初のスーパー暗渠砂防ダムが竣工します。
- 機能と効果
浦川スーパー暗渠砂防ダムは、従来の砂防ダムと異なり、堤体に半径4mの馬蹄形のトンネル状通水部を4ヶ所設け、常時の流水や洪水流を流下させることにより、
- 侵食による現河床の低下を防ぐとともに、異常土砂流出の際には、天端の高さまでの堆砂空間により土砂を貯留し一時に下流へ土砂が流出することを防止して災害を防ぐ。
- 4ヶ所のトンネル部により流水の自然状態での連続性が保たれるため、魚類や水生生物の上下流の往来を妨げることがなく、環境にやさしい砂防ダムとなっている。
- トンネル部の形状、配置を眼鏡橋的なデザインとするなど景観にも配慮。
- 地域の活性化のため、左右岸の交流が可能なように、砂防ダムの天端を連絡路として活用。
- ダムの構造上副ダム・側壁・水叩きが必要なくなるなど、従来型の砂防ダムを設置した場合と比べ、約15%のコストを縮減。
等のメリットがあります。
- 今後の対応
今後は現場条件を考慮しながら、土砂を流すタイプの砂防ダムを積極的に整備します。
- ダム諸元
<参考>
竣工式
- 日 時:平成10年5月22日(金)午前10時より
- 場 所:長野県北安曇郡来馬河原南端(姫川・浦川合流点)
- 主 催:信濃川・姫川水系砂防工事促進期成同盟会
問い合わせ先
河川局砂防部砂防課
課長補佐 小林 稔
TEL.3580−4311(内線3467)
TEL.5251−1885(夜間直通)
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