2.情報提供手段の多様化 |
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現在の放流警報の体系は、ITの発達していない時代に作られたものであり、ITの発達した現在においては、多様な情報提供の手段を取り入れることは有効であると考える。 |
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多様な情報提供の手段を考えることは、いずれ問われるであろう「情報のバリアフリー化」を先取りした良い取り組みである。 |
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サイレン、情報表示装置、インタープリターなど多様な情報提供・収集の取り組みを行うことは有効であるが、各々がどのような場面で、どのように活用されるのか具体化する必要がある。 |
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例えば、ITは信頼性に問題があるので、最後はサイレンが作動するというような活用のシナリオが必要ではないか。 |
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情報提供の進んでいるダムを伸ばすのもよいが、遅れているダムをどう引き上げて行くかも考えておくことが大切である。 |
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従来の放流警報に加えて、早い段階で予備的な情報を出すことは大切である。 |
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河川の管理を従来の公物管理という立場からではなく、国民から信託されていると考えれば、義務・サービスは、特にサービス面を強調して大いにやるべき。 |
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従来の「危険」と「安全」という考え方だけではなく、「快」と「不快」という軸が必要となる。危険でしかも不快な所は、管理者として改善すべき。危険と快適が共存するような場所(例えば、河川の中州)はダム管理上の問題が多い。 |
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ダムの管理は、様々なリスクを考えた上で、一般の人にも分かるような簡便、明解なものでなければならない。 |
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洪水時は、通信回線の断線をはじめ様々な危険が想定されるので、洪水時の管理をITの監視のみで行うのは時期尚早である。 |
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低水放流設備の遠隔操作は、積極的に取り入れるべきである。 |
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航空機のパイロットは、シミュレーターによって操作技術を維持することが定められているので、ダムの操作についても、シミュレーターを用いて、異常洪水に対処できるようにしてはどうか。 |
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シミュレーターによる訓練は心理的なプレッシャーも与えられるように工夫し、危機的な状況下でもパニックに陥らず冷静な判断ができるようにしてはどうか。 |
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ダム管理の資格を有する人に対しても、継続して教育することは大切である。 |
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異常洪水を体験した管理者から実地経験の話を聞くのもよい。 |
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今までは、効率を最優先したためダムの操作はかなり難しかったが、これからは、誰でも安全に管理できるような、操作と設備を備えたダムにする必要がある。 |
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国直轄管理のダムは、職員を適正に配置し入念な管理が行われているが、多くの道府県管理の補助ダムは要員が不足している。 |