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河川局

各種懇談会等について

第4回「新しい時代のダム管理を考える研究会」の議事概要について

1.概  要
 ○開催日時:平成13年7月4日(水)(10:00〜12:00)
 ○場  所:中央官庁合同庁舎3号館 2階特別会議室
 ○議題は以下のとおり。
  ・「新しい時代のダム管理のあり方」報告(案)について

2.研究会名簿
 別表「新しい時代のダム管理を考える研究会」名簿のとおり。

3.議事概要
 各議題の議事概要及び出席者からの主な発言要旨は、以下のとおり。

 これまでの3回の研究会において各委員から出された意見を事務局においてとりまとめ、報告(案)を作成。その内容について説明。

【主な発言要旨】
(放流のメカニズム)
   ● ダムの中には、洪水が発生する前に放流を行って(予備放流方式)洪水を待ち受けるダムもある。国民は流域によっては上流にこのような方式のダムがあることも知らないので、知る必要があるのではないか。
   ● 下流では平常と思えるような気象状況でも、上流域の天候予測に応じた予備放流によって河川水位が上昇することは、報告書に記述する必要がある。
   ● 予備放流方式は、ダムの中ではレアケースであり、報告書に入れると難しくなるのではないか。
   ● 報告書に書いてなければ、初めてこの報告書を読む人は、予備放流方式がレアケースであるか否かも分からない。
   ● 各ダムの管理者が河川利用者に対して、ダムごとに知らせればよい。
   ● ダムによっては、発電放流でも下流の水位が上昇する。河川利用者にとっては、ダムからの放流がどのような理由であろうと、避難できるか否かが重要である。避難が必要な時は、サイレンが鳴るという仕組みの説明が必要である。
   ● 予備放流は雨が降らない時から始まる。ダムによっては、予備放流の実施に12時間も要するダムもある。また、予備放流は雨も降らないのに折角ダムに貯まった水をなぜ放流するのか、一般の人には理解されにくい面がある。
   ●

河川利用者の中には、危険をいち早く察知して、河川外に避難しようとする人もいるが、自動車の進入路が一箇所しかない場合はネックとなり、逃げられない人もいる。危険に対する感性を育てるためにも、危なそうだということを分かってもらう必要がある。

   ●

予備放流方式のダムが現存するのであれば、報告書の中にしっかり記述すべき。

   ●

予備放流は、ダムの機能上必然的に起こるものであり報告書に書いておくほうが良いと思われる。

   ●

ダムの操作方法はダムごとに異なるというこも併せて書いておくこと。


(報告書の扱い)
   ● 研究会でとりまとめたこの報告書が、誰に対して書かれているのか。ダム管理者又は河川利用者のいずれかを明確にしておく必要がある。
   ● 報告書は、ダム管理者向けであるが、その内容は河川利用者の立場に立ったものと考えるべき。
   ● 報告書自体は、研究会からの提言であり、マニュアルでもなければ、ダム管理者に対する指示事項でもない。行政としては、これを受けて国民向けの分かり易い資料を作成すればよい。
   ● 研究会がとりまとめた報告書と事務局が作成する国民向けの分かり易い資料は、ともに国土交通省のホームページに掲載し、相互に関連付け(リンク形成)を行っておくと読む人も分かり易い。
   ● 今回の研究会の議論のポイントは、@放流警報以外の情報を積極的に提供する、A流域の住民に浸水予想図を示し、ダムに対する理解を得る、Bダム管理情報を一般に公開する、Cダムを時代の価値判断に対応させ柔軟に管理することの検討である。
公表の際には、報告書の中からこれらの内容を要約したものが必要である。

(洪水の定義)
   ● 「氾濫の恐れがある洪水」という表現の方法は、氾濫によって危険があるということを表現したいのか、氾濫の可能性があるということを表現したいのかによって表記が異なる。前者ならば「恐」ではなく「惧」を用いるべき。

(情報提供)
   ● 河川局では本年6月からインターネットやiモードによる河川情報の提供が行われている。これは、研究会としても評価しており、報告書の中に事例として掲載してもよいのではないか。
   ● 情報提供の手段は様々なメニューが出尽くしたが、情報の中身が大切になる。一般の河川利用者に対しては、水位が何cm上昇すると言っても分からない。たとえば、中州が水没するといった具体のイメージを持った情報が大切である。
   ● 分かり易い情報の中身については、マスコミの知恵を借りて検討すべき。
   ● 気象庁は台風の規模を過去に発生した著名な台風と比較するなど工夫している。
   ● スピーカーによる音声情報もどのようなアナウンスが行われているのか分かるようにした方がよい。
   ● サイレンの吹鳴方法もパターンが設けられているが、これに意味を持たせて、一般の人に分からせることはかなり難しいのでは。

(ま と め)
   ● 本日の意見を踏まえて研究会としての報告書を作成し、7月中旬を目途に公表する。
   ● 報告書の修正については、座長一任とする。


問い合わせ

国土交通省河川局河川環境課流水管理室  課長補佐 秋山 良壮
電話:03−5253−8449(直通)

 

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