歴史・風土に根ざした郷土の川懇談会 -和歌・祭りの調査-
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-和歌・祭りの調査-
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平成14年 6月 7日 国土交通省河川局河川計画課 |
1.目的 | |
国土交通省河川局では、「歴史・風土に根ざした郷土の川懇談会 ?日本文学に見る河川?」を平成12年8月に設置。日本文学などを題材として、日本人がどのような想いを抱きながら川と接してきたのか、川と日本文化との関わりはどうであったか、「川と風土」等の議論を重ねてきたところ。 今般、これら議論を踏まえた具体的取り組みの一つとして、河川整備の参考となる和歌(短歌と俳句)、祭りの全国調査を行い、郷土の河川整備に直接、間接に係わる関係者へ啓発を行い、歴史・風土に根ざした河川の整備(広い意味での河川環境整備)が行われることを期待する。 |
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(注) | 和歌の調査に際しては、和歌によく詠まれている諸国の名所・地名「歌枕」が参考となる。今回の調査では、この「歌枕」や俳句で詠まれる名所・地名の「俳枕」等を足がかりとして全国一級水系に係る川の情景を描いている和歌の調査を行う。 |
2.取り組みの方法 | |
河川整備の参考となりそうな川の情景や利用の仕方を描いた全国の和歌、祭りを取り上げ、解説(和歌の解釈・描かれる川の情景・詠まれた背景、祭りの内容・川のもつ意味・由来)をまとめる。 また、これを郷土の河川整備に直接、間接に係わる関係者に啓発し、役立てていただく。 |
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(事例1) | 北上川の柳之御所遺跡と石川啄木の詩「やはらかに柳あをめる北上の岸辺目に見ゆ泣けとごとくに」(詩集「一握の砂」より) |
(事例2) | 最上川の船着場の復元と斎藤茂吉の歌「最上川いまだ濁りてながれたり本合海に舟帆をあげつ」 |
3.期待される効果 | |
全国の一級水系(109水系)において、国土交通省の各工事事務所における河川整備事業、各地の河川整備計画の検討などに際して、和歌や祭りを念頭においた検討をし、風土・景観へ配慮した河川整備に適宜活用される。 | |