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河川審議会について
「流砂系の総合的な土砂管理に向けて」
(総合土砂管理小委員会報告)
平 成 10年 7月 30日
建設省河川局砂防部砂防課
1)
平成9年6月5日建設大臣から河川審議会へ、森林を含む山地部、山麓部、平野部、河口・海岸部等における堆積・侵食等の土砂に係わる環境面も含めた問題に対して、自然との調和を図った総合的な土砂管理の確立に向けた課題を諮問。
2)
河川審議会 総合土砂管理小委員会(委員長:高橋保 京都大学防災研究所教授)は平成9年9月19目から平成10年6月17目まで5回に及ぶ審議を踏まえ、このたび、小委員会報告をとりまとめた。
3)
小委員会では、自治体の首長、報道関係者、海岸工学、生物・生態、登山家、土木工学、砂防学の研究者からなる多彩な人材て構成され、活発な議論が展開された。
4)
『報告』の骨子は以下のとおり。
・
総合土砂管理小委員会は、問題解決の新たな視点として
流域の源頭部から海岸までの一貫した土砂の運動領域を「流砂系」という概念で捉え
、総合的な土砂管理の考え方、具体的施策を実施する。
・
総合的な土砂管理の目標として、それぞれの河川・海岸のもつ特性を踏まえ、土砂の移動による災害の防止
(安全)
、生態系
・
景観等の環境の保全
(環境)
、河川・海岸の適正な利活用
(利活用)
を図る。
・
土砂管理上の問題が顕在化している流砂系において、
モデル的
に実態把握に基づき効果、影響を見る上での対策を実施するとともに、総合的な土砂管理計画の策定を目指して、土砂管理上問題が顕在化している流砂系において土砂の量及び質に関する流砂系一貫した
モニタリング
を組織的・体系的に実施。
・
当面推進する施策として、モニタリング結果に基づき、
「土砂を流す砂防」
、
「ダムにおける新たな土砂管理システムの確立」
、堆積した土砂を侵食傾向にある河道、海岸に活用する
「流砂系内土砂再生化システムの構築」
等を行う。
・
総合的な土砂管理を効率的かつ効果的に推進するため、砂防、森林、ダム、河川及び海岸等の関係行政担関の一層の連携を図り、学識経験者、地域住民事と意見交換する。
・
今後さらに有効かつ効率的な総合的な土砂管理を推進すべく、予知・予測手法の検討や土砂の量と質のモニタリングを効率的に行うためのシステムを構築する。
「流砂系の総合的な土砂管理に向けて」報告
問い合わせ先
建設省 河川局 砂防部 砂防課
火山・土石流対策官 中野泰雄(TEL:03-3580-4311(ex3462))
課長補佐 岡本 敦( 〃 (ex3465))
企画係長 大坂 剛( 〃 (ex3475))