河川審議会第4回河川情報小委員会議事要旨
1.目 時 平成10年12月8目(火) 15:00〜17:00
2.場 所 建設省3階第一会議室
3.出席者
(委 員) |
月尾委員長、井出委員、今野委員、志方委員、多賀谷委員、田中委員、長谷川委員、廣井委員、藤吉委員、山崎委員、山下委員、山田委員 |
(事務局) |
青山河川局長、松原河川総務課長、鈴木河川計画課長ほか |
4.議 題 |
(1)河川情報の提供に関する新たな取り組み等
(2)河川に関する情報化に向けた課題と対応策
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5.議事要旨
事務局から説明の後、質疑応答が行われた。委員からの主な意見は次のとおり。
- ○
- 今年の夏の水害の経験を振り返ると、市町村における情報収集能力や予測能力に問題があるようだ。市町村と建設省の間の危機管理意識に格差があり、これを埋めるためには市町村職員の意識啓発を行うことが極めて重要である。
- ○
- 人命に関わるような重大な状況が生じた場合は、河川情報センターとの契約にかかわらず、無償で緊急に市町村に伝わるようにするべきだ。
- ○
- 都道府県によって県から市町村への情報提供体制が異なっている場合がある。現実の事例により、体制の差異が災害情報の伝達へどのように影響するかを分析する必要がある。
- ○
- 情報施設の整備と並行して、情報の内容を解析できる職員を養成する必要がある。
- ○
- 情報ルートを多様化するに当たって災害時に提供する情報内容の選択をメディアに任せると災害の状況が正しく伝わらない場合がある。何をどう伝えるか等正確に伝えるための指示が必要ではないか。
- ○
- 情報ルートの多様化を図るに当たっては、先端技術だけでなく、既存の一般技術を有効に活用することも検討すべき。
- ○
- わかりやすい情報提供としては、災害の具体的な状況の予測や類似した過去の水害の状況等を参考にしてシミュレーションやドラマ等加工して見せることが効果的。
- ○
- 「○○警報」といっても、何がどうなるのか、どう行動してよいのかが分からない。情報を聴いて取るべき行動がわかるようにするべき。
- ○
- 観測データだけでなく「○○川はこのままの降雨が続くと、あと2時間位で氾濫する」といった特定の河川に関するわかりやすい予測情報の提供も検討すべき。
- ○
- 気象、道路等の災害情報が総合的に提供されないと受け手は対応が難しい。
- ○
- マスコミと勉強会等を実施し、河川の現状と情報の意味をメディアに知ってもらう機会を設ける必要がある。
- ○
- 河川に関する地域の文化と災害は密接に関連している。河川に関する情報を語り継いでいくことが難しくなっている現在、災害経験や防災の知恵等の情報を如何に蓄積し活用していくかも課題とすべき。
- ○
- 様々な施策の最終の目的は国民に河川に関心を持ってもらうことであり、そのために親水情報やイベント情報なども広く伝えることが望ましい。
6.今後の予定について
次回の委員会をもって最終回とし、今回の意見を踏まえ、報告書案を作成することとした。また、最終回以前に現地見学を行うこととした。
問い合わせ先 |
河川局河川計画課河川情報対策室課長補佐 大槻英治(内線3282)
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