第6回河川審議会管理部会
河川伝統技術小委員会議事要旨
1.日 時:平成11年10月28日(木)10:30〜12:30
2.場 所:通産省別館939
3.出席者:
(委 員)
- 芳賀委員長、小川委員、尾田委員、川合委員、須賀委員、田村委員、長谷川委員、松永委員、宮村委員
(事務局)
- 竹村河川局長、高橋次長、吉田河川総務課長、竹村水政課長、渡辺河川計画課長、池田河川情報対策室長ほか
4.議 題
- 河川伝統技術小委員会報告(案)について
- 提言に対する対応(案)について
- 河川伝統技術のアンケート調査結果追加報告
- ビデオによる伝統技術活用事例紹介
5.議事要旨
(1) 河川伝統技術小委員会報告(案)について
- ○
- 一般向けには、伝統技術のイメージを判りやすくインパクトのあるように工夫する余地がある。単に「日本の風土」ではなく「各地の」との表現を入れるべき。
- ○
- パンフレット、冊子等は別途工夫が必要であろうが、国民に打って出るには、「伝統」という言葉では堅いのではないか。「伝統技術」というより、「付加価値の高い技術」とでもすべきか?
- ○
- 伝統技術は決して古いものではなく、継続し発展していくものであり、年代も限定しないこととされた。もったいない部分をよみがえらせるということが大事であり、「伝統」という言葉でよい。
- ○
- 古代建築では昔から伝わっているものを含めて伝統技術といっている。
- ○
- 「伝統」というのが一つのキーワード。河川に限らず効率だけを追い求めてきたことが反省点。
- ○
- 現在のコンクリート構造物も将来伝統技術となるのであろうか?
- ○
- 伝統建築というのは、様々なことを含んだ建築。現代建築と伝統建築とでは、レベル、内容とも違う。現代と伝統とのバランスをどうするかが問題。持続、保全、維持といったことが重要。コンクリートはどこかを破壊しているが、伝統は循環の中にある。
- ○
- 今の感覚で行くと、天然材料を使ったものが伝統。将来はコンクリートも伝統になるかもしれないが、今はちがう。
- ○
- 周囲に馴染んでいるものが伝統ではないか。現代の問題は技術への過信にあった。この点も報告書に記載すべき。「みためし」という言葉はよい言葉。この気の長さが現代との違いであり、重要な点。
- ○
- 水防では、従来からあったかますを工夫して新しい越水止め工法を開発した。材料は藁から化学繊維に変わっているが、考え方は同じ。昔からあった技術も使えるものは手を入れてつかっていくべき。手を加えられないものは、誰かが引き継いでいくことが大事。
- ○
- 個別の技術を伝統技術と見がちであるが、河川伝統技術はそうではないことに留意する必要がある。
- ○
- 生活、文化を含めて幅広く捉えることを表わすには、「河川伝統」という表現がよいのではないか。
(2) 提言に対する対応(案)について
- ○
- 河川伝統技術を有する人を認定するのは良い。人は大事。伝統は人とつながる。
パンフレットは、イラスト程度のものではなく本格的なものを工夫すべき。中学生にも分かるようにすべき。シリーズで5〜6冊だしてもよい。農業や漁業の関係も入れてよい。
- ○
- 日本の江戸時代の井戸掘り技術に対する評価が高いという話もある。また、建設省の工事事務所には50年史、100年史等も含め資料が沢山あるが、情報が十分外に出ていっていない。英訳も必要だろう。
6.その他
問い合わせ先 |
河川局河川計画課課長補佐 能登 靖(内線3279) |
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