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河川審議会第2回河川情報小委員会議事要旨



1.日 時 平成10年8月6日(木) 10:00〜12:00

2.場 所 建設省4階会議室

3.出席者

 (委 員) 月尾委員長、松原管理部会長、井出委員、今野委員、志方委員、
      多賀谷委員、田中委員、長谷川委員、藤吉委員、山崎委員、山下委員、
      山田委員
 (事務局) 吉井河川局次長ほか

4.議 題 災害時における情報化の現状と問題点

5.議事要旨

   事務局から、8月4日の新潟集中豪雨の状況、「河川情報小委員会の進め方」及び「災害時における情報化の現状と問題点」について説明の後、質疑応答が行われた。委員からの主な意見は次のとおり。

行政機関相互の情報連絡がオフラインとなっていることが問題。行政機関間のネットワーク化により情報を提供・共有することが重要。
国から県、県から市町村という情報伝達では、各段階で情報ロスが生じる。河川情報センターの役割をもっと周知させてはどうか。
災害が発生した際の状況変化の速度は著しく増加してきている。また、災害の現地には十分な情報が入らないことが多い。人命を守るという目的を果たすためには、従来の情報伝達の方法にとらわれず、情報を持っている国が直接現地に情報提供することも必要。
災害の規模によって対応の仕方が異なるはず。情報を持つ国はストレートに現場の市町村へ情報提供する必要がある。また、警報等の発令が多いと災害情報に対して鈍感になるため、情報を提供する側だけでなく、受け取る側の訓練も必要ではないか。
情報伝達の時間遅れは致命的な結果を生むこともある。これを回避するためには、(1)災害の事前情報をメッシュレベルで提供する、(2)道路管理者と河川管理者等の連携を強める、という2点を要望したい。
災害時の情報提供は、災害の度に同じことが繰り返されているだけで、訓練の効果が発揮されていないのではないか。
災害情報は、家の中にいる市民にまで適切に伝わることが重要。情報伝達のマニュアルの他に、どのような情報コンテンツ(内容)を提供するか研究すべきである。
洪水はローカルなものであるから、全国一律ではなくもっと小さな単位で地域に関する情報を流すことも必要であろう。そのためには、範囲に応じて情報の加工の仕方や手段を使い分ける必要がある。例えば、マスメディアは広範囲の情報伝達に、災害現場等のローカルエリアには、別の方法で必要な情報を適切に伝えることも重要である。ダイレクトメールも有効であると思う。
現在の様々な災害情報システムがマスコミで活用されていないのはなぜか等についても検討が必要。
2級河川、支川も含めて情報が分かるようにしておかなければならない。
建設省の情報収集・分析システムは良くできているが、提供する情報が発信者側の論理だけでは問題がある。今回の新潟県の集中豪雨を例に分析してみることも重要ではないか。また、評価される点、不満な点、欲しい情報等について、災害が起こった現地の住民へのヒアリングを実施したらどうか。
建設省としても、危機管理対策を前面に出した組織、人員を持つべき。例えば、アメリカのようにハイドロロジスト(水害の知識を有する専門家)を養成してはどうか。
従来の情報収集、伝達の仕組みを根本的に見直す必要があるということであり、市民に十分理解されるような情報への加工の仕方について考えることも重要。また、1級河川と2級河川の情報収集の格差を埋めていくこと、平常時と災害時の情報システムを可能な限り共用して使っていくこと等について検討する必要もある。
 

6.そ の 他

   次回の小委員会は、10月に行うこととされた。


問い合わせ先 河川局河川計画課河川情報対策室課長補佐 大槻 英治(内線3282)




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