水管理・国土保全

  

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地域と渡良瀬川

2.地域の中の渡良瀬川

足尾鉱毒公害で荒廃した山の緑を取り戻すために渡良瀬川は、河川事業・砂防事業を一つの事務所で行っているため、源流部~下流部まで総合的な学習をすることができます。また、
渡良瀬川の高水敷は北関東最大級の花火大会のメイン会場としても利用されています。



①足尾鉱毒事件と煙害との関わり
足尾地区は、江戸時代の初期に鉱山が発見されてから1973年に閉山するまでの間、地域社会の発展に尽くしてきました。一方で銅山から流れた有毒物質で渡良瀬川は汚れ、日本の公害問題の先駆けとなる「足尾鉱毒問題」が発生しました。また、精錬所からでる有害な煙は、周囲の山々から緑を奪い自然環境を破壊し、むき出しとなった山肌は、洪水の度に大量の土砂を流出させ、下流の沿川に多くの被害をもたらし続けました。
 こうした中、これまで多く人々が知恵と時間をかけ、下流沿川への被害解消に向けた、砂防堰堤等の砂防事業及び下流域の堤防整備等の河川事業を実施してきています。また、山々への緑の回復に向けて、植樹等の対策を展開し、徐々に緑を取り戻してきています。



足尾鉱毒問題があった頃の足尾の状況


足尾砂防堰堤


渡良瀬川最上流の日光市足尾町周辺では、荒廃した山間部から流れ出す土砂をせき止めるための砂防堰堤が整備されてきており、特に足尾砂防ダム付近は、足尾環境学習センターが隣接し見学することができます(予約も受付)。また、山腹工を利用し、実際に植樹を行い、緑の回復を直接体験して頂くことも可能となっております(要事前予約)。
 上流部には、治水・利水等の多目的に作られた草木ダム(水資源開発機構 管理)の見学もできます(事前申込要)。
 中流~下流部には、渡良瀬川の歴史や自然をわかりやすく紹介している「わたらせ川のふれあい館せせら」(栃木県足利市)があり、自由に見学できる施設となっています。



体験植樹の様子


「せせら」の利用状況

貴重なオープンスペースの渡良瀬川
桐生市、足利市街地を2分して流れる渡良瀬川では、貴重なオープンスペースを地域に提供し、公園等に有効利用されていると共に、北関東最大級の「足利花火大会」のメイン会場になり、地域の憩いの場となっています。


足利市花火大会の様子


日本で最大級の河川内プール(足利市)





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