水管理・国土保全

  

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地域と揖保川

清流がはぐくむ地場産業

揖保川は豊かな清流により流域をうるおし、数々の産業を育てています。
中でも特筆すべきものには「素麺(そうめん)」と「醤油(しょうゆ)」があります。

品質の良い播州小麦、赤穂(あこう)の塩、それに揖保川がもたらす伏流水。さらに瀬戸内海性気候の雨の少ない風土は、素麺づくりの条件をすべて備えています。

揖保川の舟運  醤油もまた揖保川流域の伏流水なくしては語れません。醤油がこの地に根付いたのは素麺より古く、16世紀後半の天正年間と伝えられています。龍野の醤油は「うすくち」と呼ばれ、色の薄いことが特徴で、関西の懐石料理などにはかかせません。揖保川の伏流水に含まれる鉄分が少ないことがこの「うすくち醤油」を生み出したといわれています。



ヒガシマル醤油




畳堤

鉄道や道路輸送の発達により舟運は絶えましたが、今でも住民の川への思いは大変強いものがあります。それを象徴するのが「畳堤(たたみてい)」です。

この畳堤は当初はコンクリートの壁で洪水を防ぐこととしていましたが、「普段、揖保川の景観が見えるようにしてほしい」という住民からの強い要望によりコンクリートの枠だけをつくり、洪水時には各家庭から畳を供出してはめ込むことで氾濫を防ぐという、全国でも珍しい堤防です。最近は洋間の増加などで、家庭の畳も少なくなったり寸法が合わなくなってきたいるため、龍野市では防災倉庫に畳を備蓄するなどして防災に備えています。


畳堤


畳堤はめ込み状況




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