揖保川は豊かな清流により流域をうるおし、数々の産業を育てています。
中でも特筆すべきものには「素麺(そうめん)」と「醤油(しょうゆ)」があります。
品質の良い播州小麦、赤穂(あこう)の塩、それに揖保川がもたらす伏流水。さらに瀬戸内海性気候の雨の少ない風土は、素麺づくりの条件をすべて備えています。
揖保川の舟運 醤油もまた揖保川流域の伏流水なくしては語れません。醤油がこの地に根付いたのは素麺より古く、16世紀後半の天正年間と伝えられています。龍野の醤油は「うすくち」と呼ばれ、色の薄いことが特徴で、関西の懐石料理などにはかかせません。揖保川の伏流水に含まれる鉄分が少ないことがこの「うすくち醤油」を生み出したといわれています。