水管理・国土保全

  

| 河川トップ | 川の歴史 | 主な災害 | 地域と川 | 自然環境 |   


仁淀川の自然環境


仁淀川は石鎚山を源流とし幹川流路延長124km、流域面積1,560km2の河川でありその流域のほとんどは急峻な山となっています。水質においては、BODの平均値でみると 2015年では 0.5mg/Lで全国一級河川109のうち 水質が最も良好な河川となっています。また漁業も盛んにおこなわれており、また植物では代表的にはオギ、ツルヨシ、ヤナギ等があり、鳥類については河口部では地元野鳥愛好家達の絶好の探鳥コースとなっています。
 仁淀川流域は、台風銀座の名で知られる高知県のほぼ中央に位置し、年平均 降水量は流域平均で約2,500mm程度であり、特に中流部は3,000~3,250mmに達します。
 流域面積(1,560km2)のほとんどが急峻な山地に覆われ、平地は中流部の越知町と伊野から河口に至る左右岸に開ける吾南・高東平野の約3%に過ぎません。河川は先行河川の性格をもって貫入蛇行し、特に中流部で著しく、平地以外では山脚が河岸まで迫っています。下流部は全体として礫質な砂州が形成される中流域の様相を呈し、感潮域は河口から3km程度までとなっています。
 水質は、直轄区間4地点のBODの平均値でみると、 2015年では 0.5mg/Lと良好な水質を維持しており、一級水系109河川においても2012年から2015年の4年間水質が最も良好な河川となっており全国屈指の透明度を誇っています。



中流域(越知町)


下流域(土佐市)


仁淀川源流域は石鎚国定公園に指定され、シコクシラベ林やブナ林等の貴重な天然林が分布し、イノシシや国の特別天然記念物であるオオサンショウウオ等が生息しています。
 下流域(直轄管理区間)では、竹林、エノキ林、ヤナギ林等の河畔林が多く見られ、広い砂州には流水の影響を強くうけるツルヨシ、ヤナギタデ、ネコヤナギ等の植物が群落を形成しています。また、河口付近の感潮域には海岸砂丘性や塩沼湿地性の群落が分布しています。代表的な植物としてはオギ、ツルヨシ、ヤナギ等で、特定種はカワヤナギやタコノアシ、ノジアオイ等が確認されています。




タコノアシ


魚類はこれまでに106種が確認されていますが、そのうち汽水・海水魚が26種(36.1%)を占めています。中・上流域の代表種はオイカワ、アユ等、特定種はアカザ、カワアナゴ等が確認されています。感潮域ではボラ、マハゼ等の代表種、特定種はアカメ、トビハゼ等が確認されています。なお、仁淀川ではアユ漁やウナギ漁等が盛んに行われており、2000年のアユの年間漁獲量は130tとなっています。


アユ



鳥類は、ハイタカ、コアジサシ、チュウサギ等の特定種が確認されています。また、河口付近に広がるヨシ群落や低木林はオオヨシキリ、ウグイスの集団繁殖地、弘岡付近の砂礫地はコアジサシの集団繁殖地、波介川との合流点付近はサギ類の集団ねぐらとなっています。


ハイタカ


サギ類の集団ねぐら












ページの先頭に戻る