戦後以降の水害

戦後以降大きな出水としては24洪水が観測されています。そのうち戦後最大の被害を記録した昭和50年8月台風5号があります。

高知県高岡郡佐川町で、時間雨量108mm(12～13時)、86mm(13～14時)、88mm(14～15時)の降雨を記録しました。高知県中部の山間部では、16～17 日の2日間の雨量は500～600mmに達し、所により600mmを超えました。

この出水により、中島堤防の越水をはじめ、漏水による堤防法面崩壊、堤防亀裂、護岸崩壊等の大被害を受け、また、支川波介川の用石堤防は決壊(約100ｍ)を含め、約1.4kmにわたる越水、漏水により全区間で壊滅的な被害を受けました。

仁淀川の浸水による家屋被害は、全・半壊2,128戸、床上浸水5,272戸、床下浸水1,792戸に達し、戦後最大となりました。

平成26年8月台風12号

仁淀川流域では、この台風を取り巻く雨雲により8月1日から4日までの累加降水量が多いところで1,000mmを超えるなど、記録的な大雨となり、4日間の流域平均降水量は、仁淀川流域で725mm、仁淀川中流域で809mm、仁淀川下流域で949mmを記録しました。

仁淀川流域では、日高村、いの町等で、床上浸水271戸、床下浸水237戸に及ぶ浸水による家屋被害が発生ました。

過去の主な渇水

仁淀川では、大渡ダムより河川維持流量及び農業・水道用水等の必要な流量を補給していますが、昭和62年の大渡ダム運用開始以来、平成28年までの30年間のうち18ヵ年で取水制限を行っており、過去には最大節水率67％の取水制限を2回行っているほか、3か月以上に及ぶ節水が行われたこともあります。