河川概要
肝属川は、その源を鹿児島高隈山系御岳(標高1,182m)に発し、鹿屋市を貫流して、姶良川、高山川、串良川等を合わせて肝属平野を流下し、志布志湾に注ぐ、幹川流路延長34km、流域面積485km2の日本最南端の一級河川です。
肝属川の流域は、鹿児島県大隅半島のほぼ中央に位置し、鹿屋市をはじめ2市4町からなり、山地が約3割、台地が約5割、平地が約2割となっています。流域の地質は、山地部が花崗岩・四万十層群で形成され、中下流部の大部分は、姶良カルデラ等から噴出した入戸火砕流等による灰白色の火山噴出物であるシラスが分布しています。肝属川流域の約7 割もがこのシラスに覆われており、笠野原台地を代表とする広大なシラス台地を形成しています。 流域内には大隅半島の拠点都市である鹿屋市があり、国道220号、269号等の基幹交通施設に加え、東九州自動車道が整備され、交通の要衝となっています。鹿屋市街部では昭和51年の洪水を契機に、人口、資産が集中し河道が狭小となっている鹿屋市街部区間をバイパスさせるため鹿屋分水路(平成12年完成)が整備されています。また、流域下流の平地部では河川水や台地周縁部からの湧水を利用した稲作が営まれ、台地部では畜産や畑作が盛んであるなど、この地域における社会・経済・文化の基盤を形成しています。河口周辺は日南海岸国定公園の一部に指定されているほか、高隈山県立自然公園があるなど、豊かな自然環境に恵まれています。
肝属川河口部
鹿屋市街地
|
流域図・位置図関連機関(管理事務所等)河川整備基本方針河川整備計画水害への取り組みパンフレットなど |