国宝館
中金堂鎮壇具
国宝
714年に完成した中金堂の建設に先立ち、大地の神に土地を使うことを知らせ、新たに建てる建物の守護を求める一連の儀式が執り行われた。
この儀式の一環として、2,000点近くの貴重な品々が中央祭壇となる場所の下に埋納された。これらの品々には、仏教における七つの宝とされる金、銀、真珠、水晶、琥珀、瑪瑙、瑠璃が使われており、水晶、琥珀、瑪瑙で造られた念珠、銀製あるいは金箔を貼った銅合金製の器、装飾品や魔除けとして使われたとみられる水晶や琥珀製の六角形や円形の筒、唐草模様が型押しされた銀板で造られた装飾品、貨幣(和同開珎【日本で鋳造された日本初の銅銭】、開元通宝【中国で唐の時代に通用していた銅銭】)、金箔を貼った銅合金製や銀製の剣、銅合金製の鏡などがある。
中金堂の基礎からは、計3回にわたってこのような鎮壇具が出土している。1874年に出土したものは東京国立博物館に、1884年に出土したものは興福寺に保管されている。これらの見事な品々の多くは唐(618~907年)から輸入されたものであり、その芸術的価値と歴史的重要性から国宝に指定されている。2001年にはさらに多くの鎮壇具が出土し、これらも興福寺に保管されている。
