一般に、企業がみどりの保全・創出に関する取組みを行うことによるメリットとしては、主に以下のようなものがあります。
みどりは、都市における自然とのふれあいの場の提供や景観形成、防災性の向上に大きな役割を果たします。また、生物多様性の確保や地球温暖化の防止、ヒートアイランド現象の緩和等にも大きく寄与します。
企業が事業活動等を通じて環境保全・環境配慮に取り組むことは、企業の基本的かつ重要な使命の一つとなっています。みどりの保全・創出等に積極的に取り組むことは、社会に貢献する姿勢をアピールし、結果的に企業イメージを向上させることにもつながります。
企業が事業活動等を通じてみどりの保全・創出・活用等に積極的に取り組み、その情報を企業外のステークホルダーに適正に提供することで、以下のような効果が期待されます。
貴社の株や貴社の株が組み込まれている投資信託(エコファンド、SRI(Socially Responsible Investment、社会的責任投資)ファンド)がさらに高く評価される可能性があります。
環境リスクが小さいと判断されれば、貸付金利等が優遇される可能性があります。
資金調達や施設整備を行う際に、何らかの優遇・支援策が受けられる可能性があります。
貴社の活動に対する理解が深まり、結果として事業リスクの軽減につながります。
率先的な環境配慮活動が同業他社との差別化要因として認識され、事業機会の創出につながる可能性があります。
消費者の環境意識は高まってきており、貴社の製品やサービスの購入・選好行動を拡大する可能性があります。
また、商業施設や住宅等の建設において、同業他社との差別化を図る緑豊かな空間を設けることによって、集客の拡大や不動産価値の向上につながる可能性があります。
みどりの保全・創出等を通じ従業員の環境問題についての正しい認識を浸透させること等によって、環境に配慮した企業等に帰属する意識を高める効果もあります。
みどりの保全・創出等を通じて生物多様性の保全等に取り組むことにより、環境リスクをはじめとした事業リスクが低減し、結果として事業コストの節減につながります。
また、建築物の屋上や壁面等の緑化により夏季の空調エネルギー使用量を抑えることが出来れば、結果的にその分の電気代等が節約されることになります。
以上のほかに、みどり豊かな空間では生産性が向上する、ストレス緩和効果があるなど、企業活動における様々なメリットが報告されています。