トップページ  >  優良な取組み事例  >  事例一覧  >  矢崎総業 Y-TOWN御殿場
国土交通省 都市局 公園緑地・景観課
企業のみどりの保全・創出に関する取組みの表題の画像
企業のみどりの保全・創出に関する取組みの表題の画像
 
 
企業情報 矢崎総業株式会社、鹿島建設株式会社
 
表彰・認定 「生物多様性につながる企業のみどり100選」都市づくり部門
2010日本建築学会作品選集、第2回静岡県景観賞最優秀賞
緑の取組み 対象地 矢崎総業 Y-TOWN御殿場 静岡県御殿場市
対象面積 敷地面積: 49,991  u うち、緑地面積: 20,822  u
概要
Y-TOWN御殿場は、自動車機器から生活環境機器関連まで、幅広い製品を生産する矢崎総業の福利厚生施設群です。「地域との絆」「環境との絆」「人との絆」を重視した、未来につながる新しいまちづくりへのチャレンジの場として計画されました。約5haの工場跡地の「ブラウンフィールド」に、生態系のつながりを再生する「矢崎の森」と矢崎総業が開発する環境対応設備を組み込んだ建物群を建設し、「持続発展できる社会づくり」の実証実験の場を作りこみました。工場開発用に一旦平坦に整地された敷地は、土の場外搬出を避けつつ自然地形に戻し、建物群は高さを抑えて分節化し地表面の緑化を図ることで、西に富士山、東に箱根の山々を望む周辺の環境に配慮し、自然や地域住民との絆を意識した環境配慮型のまちづくりとなっています。
今回、過去の工場建設で失われてしまった自然環境の回復を重要なテーマとして位置づけ、「明治神宮の森づくり」をモデルとしたグランドデザインを目指し、その土地が保有する環境や風景に適合した森が速やかに形成され、こうして作り出される「矢崎の森」が周辺の緑とネットワークを形成することを意図しています。主軸となる地域由来の常緑、落葉樹種に、花木、果樹、草木類などを加えた幅広い植栽材料を用いることで、生物多様性を実現し、豊かで持続可能な自然環境の創造を目指しました。また、敷地内の植栽整備が量的な緑の創出のみにとどめるのではなく、そこで再生された資源環境が、地域住民の「環境配慮」や「自然との共生」への意識の高まり、さらには、コミュニティ形成のきっかけとなることを強く意図し、敷地内には調整池(修景池)、せせらぎ、ビオトープ、屋上緑化等の多様な動植物観察の場を作りました。竣工後一年以上が経過し、見学者総数が1,000名を超えました。私企業の福利厚生施設としては世間の関心も高く、各種官庁、地方自治体関係者、建築関係者、各種メーカー等幅広い方々が施設を見学されています。また、厚生棟のサロン、アスレチックジム等は、近隣住民に広く利用され、地域社会への社会貢献も多大です。「安全と環境を住民が支えるY-TOWNの実現」に向けての第一歩が着実に踏み出されています。一方、矢崎グループの各拠点では地域の要請を踏まえた社会貢献活動を地道に実施しています。例としては、従業員ならびにその家族による山林の植樹や間伐作業への参加(浜松工場)、地域の美化清掃活動への積極的参加(大浜工場、榛原工場)等があります。尚、第三者の評価として、2010日本建築学会作品選集、第2回静岡県景観賞最優秀賞を受賞しています。
全体図の画像
全体図
全体写真の画像
全体写真
逆さ富士が映る調整池の画像
逆さ富士が映る調整池
池周辺に再生された自然環境の画像
池周辺に再生された自然環境
成長する森の画像
成長する森
自然と触れ合えるビオトープの画像
自然と触れ合えるビオトープ
池で羽を休めるカモの画像
池で羽を休めるカモ
敷地内の緑を享受するサロンの画像
敷地内の緑を享受するサロン