(3) スウェーデンの政策
a. 普及推進方策の特徴
スウェーデンでは、古くから部屋を暖かく保つための緩衝材として、芝や野草などの材料を用いて、粗放的な屋上緑化が行われてきている
(例:フレドリクスダル(Fredrisdal)庭園(1810年)ヘルシンボルグ市)。
近年では、主に都市の環境改善を目的として、屋上緑化が再び注目されている。年間70,000〜100,000m2(参考:日本ではH20年 33万m2)。
日本よりも降水量の少ないスウェーデンでは、セダムを使った緑化が主流である。
1999年 非営利団体 Green Roof Society の設立。Green Roof Societyは、屋上緑化の研究や教育を推進している。
また、スカンジナビア屋上緑化大賞の選定等の事業を行っている。
2001年 非政府機関 International Green Roof Institute(IGRI)の設立。
2005年よりScandinavian Green Roof Association (SGRA)に改名された。
SGRAは、アウグステンボルグ屋上植物園に付属する屋上緑化センターを通じて、
都市生態の向上や屋上緑化導入時に必要な材料等の情報を提供し、セミナーや展覧会、学会を開催している。
また、Green roof Journalを発行し、様々な国においての屋上緑化状況や技術を紹介している。
b. 整備事例
● フレドリクスダル(Fredrisdal)庭園


■ 図-9 フレドリクスダル(Fredrisdal)庭園
● アウグステンボルグ屋上植物園(マルメ市)
スウェーデン政府、マルメ市、Scandinavia Green Roof Associationにより設立
2001年公開、9,500m2 薄層土壌
植栽やデザインのデモンストレーションエリア、実験調査エリア



■ 図-10 アウグステンボルグ屋上植物園