
1.制度の目的
・本融資制度は、建設企業が公共工事発注者に対して有する工事請負代金債権について工事の出来高を超える部分を含めて流動化を促進
すること等により、建設企業の金融の円滑化を推進することを目的とする。
2.対象となる建設企業
・本制度の対象となる建設企業は、公共工事を受注・施工している中小・中堅建設企業とする。
※中小・中堅建設企業は、原則として資本の額又は出資の総額が20億円以下又は常時使用する従業員の数が1500人以下の企業とする。
3.対象となる工事
・本制度は、国、地方公共団体等の発注する工事を対象とする。ただし、低入札価格調査の対象となった者と契約した工事は対象外とする。
・国土交通省直轄工事においては、上記のほか、以下の工事についても対象外とする。
(1)附帯工事、受託工事等の特定の歳入財源を前提とした工事又は他省庁等からの支出委任工事
(2)以下の工事を除く、国庫債務負担行為及び歳出予算の繰越し等工期が複数年度に亘る工事
a国庫債務負担行為の最終年度の工事であって、かつ、年度内に終了が見込まれる工事
b財務大臣の承認を経て前年度から繰り越された工事であって、かつ、年度内に終了が見込まれる工事
c その他別に定める工事(※)
※その他別に定める工事として対象工事としているものは、以下のとおり。
○ 次年度に工期末を迎える工事で、かつ残工期が1年未満である場合
(3)建設企業が役務的保証を必要とする工事
(4)その他建設企業の施工する能力に疑義が生じているなど債権譲渡の承諾に不適当な特別な事由がある工事
4.手続の流れ
・公共工事を受注・施工している中小・中堅建設企業(以下「建設業者」という。)は、工事請負代金債権を事業協同組合等又は一定の民間
事業者(以下「民間事業者」という。)に譲渡。(工事完成前でも可)
・事業協同組合等又は民間事業者は、工事請負代金債権を譲渡担保に、建設業者に対して工事の出来高の範囲内で融資し、そのための資
金を金融機関から調達。(財)建設業振興基金は、当該資金調達に対し債務保証を実施。
・保証事業会社の保証により、出来高を超える部分も含め金融機関から建設業者に対し融資を実施。
・事業協同組合等又は民間事業者及び保証事業会社は、工事完成後、発注者から支払われた工事請負代金から、事業協同組合等又は
民間事業者の融資額及び保証事業会社の保証に係る融資額を精算の上、建設業者に残余を返還。
5.債権譲渡を承諾する時点
・当該工事の出来高が、2分の1以上に到達したと認められる日以降とする。
・なお、承諾に当たっての当該出来高の確認については、月別の工事進捗率等を記した簡易な工事履行報告書の受領をもって足りることとす
る。(出来高の査定ではない)
6.債権譲渡先
・債権譲渡先は、事業協同組合等又は建設業の実務に関して専門的な知見を有すること、本制度に係る建設業者への貸付事業を確実に実
施できる財産的基盤及び信用を有すること等の要件を満たす者として(財)建設業振興基金が被保証者として適当と認める民間事業者であっ
て、建設業者への資金供給の円滑化に資する資金の貸付事業を行う者とする。
7.支払計画等の提出
・建設業者は、事業協同組合等又は民間事業者からの融資及び保証事業会社の保証による融資を受ける際に、融資申請時までの下請負人
等への支払状況及び当該工事に関する融資に係る借入金の下請負人等への支払計画等を事業協同組合等又は民間事業者に提出し、事
業協同組合等又は民間事業者において確認を行う。
8 譲渡債権が担保する範囲
・本制度に係る譲渡債権は、事業協同組合等又は民間事業者の建設業者に対する当該工事に係る貸付金及び保証事業会社が建設業者
に対して有する金融保証に係る求償債権を担保するものであって、事業協同組合等、民間事業者又は保証事業会社が建設業者に対して有
するその他の債権を担保するものではない。
9 保証事業会社による金融保証
・本制度に係る保証事業会社による金融保証は、前払金の支払を受けた工事を対象とすることとし、建設業者が金融機関から公共工事に関
する資金の貸付を受ける場合において、保証事業会社が公共工事の前払金保証事業に関する法律(昭和27年法律第184号)第19条第1号
の規定に基づき、その債務を保証する。
・なお、保証範囲は、当該公共工事の完成に要する資金で、工事請負代金額から前払金、中間前払金、部分払金及び事業協同組合等又
は民間事業者からの建設会社への融資額を控除した金額の範囲内とする。
10.実施時期
・本制度は、平成20年11月4日から、当面、平成23年3月末までの措置として実施することとする。