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河川局

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記者発表
3.河川の自然度、健全度の把握
生態系の上位に位置する猛禽類を多くの河川、ダム湖で確認

ミサゴは主に魚を餌とする河川や水辺への依存度の高い種です。社会的に関心の高いオオタカ、クマタカは、小鳥やネズミなどの小動物を餌としています。これらの食物連鎖の上位にある猛禽類の生息状況は、その地域全体の生態系の健全度の指標になります。
ミサゴは、約9割の河川、約6割のダム湖で確認されました。平野から山地に多く生息するオオタカは8割以上の河川で、山地に生息するクマタカは約7割のダム湖で確認されました。前回も調査を行っている河川、ダム湖で経年的な確認状況を比較すると3種とも確認河川数、ダム湖数がやや増えていました。




食物連鎖の上位に位置し、生態系の健全さを指標するヘビ類をほとんどの河川で確認

カエルや小魚を餌とするヤマカガシ、両生類や爬虫類を餌とするシマヘビ、ネズミや小鳥を餌とするアオダイショウなどの大型のヘビ類は、食物連鎖の上位に位置し、それらの生息を支える生態系の健全さを示す指標となります。シマヘビは9割、ヤマカガシ、アオダイショウも6割以上の河川で確認されました。前回も調査を行っている河川で経年的な確認状況を比較すると3種とも大きな変化はみられませんでした。



良好な水辺環境を指標するカワセミを全ての河川、約8割のダム湖で確認。
清流に生息するヤマセミ、カワガラスを過半数の河川と約8割のダム湖で確認

小魚を餌とするカワセミ、ヤマセミ、水生昆虫を餌とするカワガラスの生息状況は、良好な水辺環境を指標になります。ヤマセミ、カワガラスは主に上流域に生息し、カワセミは上流から海岸まで生息します。 河川では、カワセミは全河川で、ヤマセミ、カワガラスは中・上流域を中心にほぼ半数で確認されました。一方、ダム湖では3種とも約8割で確認されました。前回も調査を行っている河川、ダム湖で経年的な確認状況を比較すると3種とも大きな変化はみられませんでした。



ヨシ原や砂礫河原、干潟など、川らしい水辺環境を指標するオオヨシキリ、コアジサシ、ハマシギを多くの河川で確認  

オオヨシキリは河川などのヨシ原を利用する夏鳥です。平成12年度調査では9割以上の河川で確認されました。
ハマシギは、干潟や河口の砂州、岸辺などを採餌場として利用する冬鳥です。コアジサシは、大きな河川の砂礫河原や海岸などを営巣場として利用する夏鳥です。両種とも約半数の河川で確認されました。前回も調査を行っている河川で経年的な確認状況を比較すると3種とも大きな変化はみられませんでした。


河口の水質の良好さや川の連続性を指標するモクズガニを約9割の河川で確認。 川の水質や底質の良好さを指標するカワニナ、コオニヤンマを7割以上の河川で確認

モクズガニは河川と海域を行き来し、河口域の水質の良好さや河川の連続性の指標となります。モクズガニは、約9割の河川の下流から中流に至る広範囲で確認されました。 カワニナは、流れのある砂礫底に生息しゲンジボタルの餌になります。カワニナは約8割の河川で確認されました。 コオニヤンマの生息には、幼生(ヤゴ)にとっては浅瀬や河原、水際の水生植物、礫や石、成虫にとっては流域の河畔林など、多様な環境が1つのユニットとして必要です。コオニヤンマは約7割の河川で確認されました。 前回も調査を行っている河川で経年的な確認状況を比較すると3種とも大きな変化はみられませんでした。

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