鉄道

我が国鉄道の海外展開について

 我が国のインフラシステムの海外展開は、アベノミクスの「3本目の矢」である新たな成長戦略「日本再興戦略」を支える重要な柱の1つとして位置づけられています。国土交通省としても、我が国鉄道システムの海外展開を推進すべく、関係機関とも協力し、様々な取組みを行っています

1.我が国鉄道システムの強み、海外展開の意義

 我が国の鉄道システムは、安全性、信頼性、省エネルギー性、環境性能等の面で優れており、特に、平成26年(2014年)に開業50周年を迎えた新幹線は高い注目を集めています。
 我が国は、こうした優れた鉄道システムの海外展開を積極的に進めています。これは、海外の需要をとりこむことにより、我が国の力強い経済成長につながるとの考え方に基づくものです。
 また、都市化への対応や環境問題への対応等を目的に多くの国が鉄道整備を検討・推進する中で、我が国鉄道への期待が高まっており、それに応えることで、相手国の経済・社会の発展に寄与し、二国間関係を強化することに加え、地球環境問題にも貢献することができます。
 さらに、海外での市場競争を通じ、技術力やコスト競争力を向上させていくことは、我が国鉄道産業の維持発展の観点からも重要です。

【参考資料】
・各国の鉄道プロジェクトと海外展開に向けた取組み

2.海外展開への取組み

(1)トップセールスについて

 我が国鉄道システムの海外展開を推進するためには、日本の鉄道システムに関する相手国の理解や相手国政府等との信頼関係の構築が重要です。特に高速鉄道は、国家的プロジェクトとして行われるため、相手国の首相・閣僚レベルの理解を得ることが不可欠です。このため、相手国へのトップセールスが非常に重要となることから、安倍首相、太田国土交通大臣をはじめ、政府を上げてトップセールスを行っています。

【参考資料】
・太田国土交通大臣による主なトップセールス実績(平成26年度)

(2)株式会社海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)について

 昨今、鉄道をはじめとする各国のインフラ案件は、民間の事業参画や資金を期待する民間活用型が増加しています。他方で、インフラ事業には大きな初期投資が必要となるほか、需要面など様々なリスクが伴います。そこで、国土交通省は、我が国企業の海外市場への参入を促進するため、株式会社海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)を平成26年10月に設立しました。
 本機構は、現地事業体に対して、[1]出資 [2]役員・技術者の派遣 [3]事業に関する相手国との交渉などの支援を必要に応じて行います。これらの支援を提供することにより、我が国企業の海外進出をより一層後押ししていきますので、是非積極的なご活用を頂きたいと思います。

【参考】
・株式会社海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)について

(3)国際標準化の推進について

  欧州が欧州規格の国際標準化を積極的に推進する中、我が国の優れた技術が国際規格から排除されると、我が国鉄道技術の海外展開に当たって大きな障害となる可能性があるなど、鉄道分野における国際競争力へ大きな影響を与えることから、国際標準化に積極的に取組むことが重要です。このため、鉄道関係の国際規格を一元的に取り扱う組織として、平成22年4月に(財)鉄道総合技術研究所内に「鉄道国際規格センター」が設立され、我が国鉄道のさらなる安全と鉄道産業の一層の発展を図るべく、積極的な活動を行っています。
 このような取組みの結果、我が国は平成24年4月に設立された国際標準化機構(ISO)の鉄道分野専門委員会(TC269)において、個別規格の提案及び委員会の運営に貢献するなどの中心的な役割を担い、成果を上げています。引き続き、国際電気標準会議(IEC)の鉄道分野専門委員会(TC9)とともに、国際会議等における我が国プレゼンスを高め、我が国鉄道技術の国際標準化の推進に取組むこととしています。
 また、我が国初の鉄道分野における国際規格の認証機関である(独)交通安全環境研究所は、認証室設立以来、着実に認証実績を積み重ね、我が国鉄道システムの海外展開に寄与しています。

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