国土交通省が進める地域交通DX - 現場と政策をつなぐ共創イベント -
2025.06.06

2025年6月6日、東京・渋谷のPlug and Play Japanにて「国土交通省が進める地域交通DX」が開催され、オンラインでも同時配信されました。プログラムでは、国土交通省の内山裕弥氏による基調講演を皮切りに、JR各社による地域交通の課題共有、Luupのマイクロモビリティデータの利活用事例、MaaS Tech Japanによるモビリティデータを活用した交通空白地対策の先進事例が紹介されました。後半ではBashow、SWAT Mobility、New Ordinary、Kaflix、JATCO の5社によるピッチを実施。セミナー後には登壇者と現地参加者による活発なネットワーキングが行われました。
地域交通DXのカギは「標準化」と「共創」

地域交通のあり方を変革し、持続可能としていくDXは、単なるデジタル化やシステム購入ではありません。本質は、地域交通の課題を解決するデジタルソリューションを根本から再設計し、ベストプラクティスを生み出すこと。そしてそれを標準化することで、汎用的な仕組みとしていくことです。
現在、全国には100以上のMaaSアプリやサービスがあり、地域交通におけるデジタル技術の活用は広がっているようにも思えます。しかし、アプリやサービスが乱立し、交通モード間の分断(サイロ化)や、ユーザー視点での使いにくさといった課題も見えてきました。データ活用においても、交通手段ごとの認証方式やデータ構造の違いが障壁となり、地域全体の移動の姿を全体的に見ることが難しい現状があります。
我々が産学官のパートナーとともに進める地域交通DXは、サービス、データ、マネジメント、ビジネスプロセスの各テーマにおいて、課題解決型のベストプラクティス創出と標準化を推進します。2025年度はプロトタイプ開発を通じて、早期にプロジェクトの成果を社会に還元し、産学官のエコシステム拡大を図ります。皆さんの現場の声と挑戦とともに、持続可能な地域交通の未来をつくっていきます。
【国土交通省 モビリティサービス推進課 内山裕弥氏 基調講演より】