事業者が取り組む安全対策

運転者の健康管理

4.事業者の皆様へ − SASへの対応において事業者・管理者が果たすべき役割 −

3.「SASの治療法と効果」にあるように、SASは治療が可能な病気です。にもかかわらず、SAS患者がそれを放置したまま運転業務を続けることは、自分だけでなく他人の命も大きな危険にさらすことになります。特に、職業運転者は、安全運転が社会的な使命であり、SASに罹患した場合、適切な治療を受けることが運転業務を継続する上で必要です。

したがって、事業者は、管理職や人事・労務担当者、運行管理者等と連携し、SASに関するセミナーを開催するなどにより、SASについて、運転者や家族と正確な情報を共有して、日頃から職場や家庭で気軽に話し合える雰囲気づくりをしていくことが重要です。

また、事業者には、運転者や家族と一体となって、SASの早期発見・早期治療に取り組む社会的責任があります。

なお、当然のことですが、SASは治療すれば健康な人と同じように安全運転を続けていくことができるので、SASの疑いがあるから、または、SASと判明したからといって直ちに乗務からはずすなどの差別的な扱いは厳禁です。SASと診断されることによって不利な扱いを受けることがあると、SASの早期発見に消極的になる方も出てきます。SASであることを隠し、治療を受けないで運転業務を続けることが、『本人・会社・社会』のいずれにとっても最も危険な状態であり、避けるべきことです。事業者の皆様のご理解をお願いします。

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