活用できる制度
景観を活かしたまちづくり
活用できる支援措置・制度
景観まちづくりの支援制度に関する詳細は、国土交通省ホームページに掲載の「景観法の運用に関するお役立ち情報」等をご覧ください。
景観計画の策定
景観行政団体を対象に、良好な景観の形成のための行為の制限を定めることができます。また、景観計画区域を対象に様々な規制誘導の仕組みを活用することが可能となります。
その他計画事項の策定
以下のような景観誘導の取組が可能になります。
- 景観重要建造物・樹木:景観上重要となる建築物等を指定し積極的に保全
- 景観重要公共施設、景観協定、景観整備機構等の制度により、総合的に良好な景観形成を推進
重点地区
+景観計画区域内において特に良好な景観形成を目指す地区を指します。運用指針上、重点地区は地域の拠り所や顔となるような場所であり、届出の方法や景観の基準等を細かく設定することで、きめ細かな規制誘導が可能となります。重点地区の設定にあたっては、地域の地形、自然、歴史、文化等の特性を調査・共有し、住民や事業者の合意形成も重視されます。重点地区を設けることで、地域の個性を活かし、良好な景観の維持・創造を推進する効果が期待されます。
「景観まちづくり事例集(R7.4月版)」に具体事例を掲載しておりますのでご覧ください。
景観地区
+景観地区は、都市計画法に基づく地域地区による手法で、より実効性が高い景観誘導を行うことが可能です。
景観重要建造物
+景観行政団体の長は、景観計画に定められた指定方針に即し、良好な景観の形成に重要な建造物を景観重要建造物として指定することができます。また景観重要建造物の増改築・除却等の現状変更は、景観行政団体の長の許可を受けなければ原則できず、景観行政団体の長は、景観重要建造物の適切な管理に関し命令・勧告することができます。
建築規制の緩和
良好な景観の保全のためその位置又は構造をその状態において保存すべきものについては、建築規制の緩和を受けることができます。
<例>
- 接道義務の制限緩和
- 建ぺい率制限の緩和
- 防火措置の緩和
相続税の控除
景観重要建造物に指定された家屋及びその敷地の用に供されている宅地について、相続税評価額の30%を控除。
<活用事例>
(群馬県高崎市)
(長崎県長崎市)
(福岡県太宰府市)
景観重要樹木
+景観行政団体の長は、景観計画に定められた指定方針に即し、良好な景観の形成に重要な樹木を景観重要樹木として指定することができます。景観重要建造物の伐採・移植等の現状変更は、景観行政団体の長の許可を受けなければ原則できず、景観行政団体の長は景観重要樹木の適切な管理に関し、命令・勧告することができます。
<活用事例>
(奈良県橿原市)
(愛知県みよし市)
景観重要公共施設
+景観重要公共施設とは、道路、河川、都市公園等の公共施設であって、良好な景観形成に重要なものを指します。景観計画には、景観重要公共施設の整備に関する事項や許可等の基準等を定めることができます。景観計画に景観重要公共施設を位置付ける際には、当該公共施設の管理者との協議・同意が必要になります。
<例>
● 横浜市景観計画における景観重要道路(日本大通り)
横浜市の日本大通りでは、良好な街並みの維持を目的に電柱や看板、広告物、上空通路などの新設を規制しました。街灯や案内標識等の新設にあたり形状・色彩の観点で基準を設け、歴史的街並みとの調和を図っています。
景観協定
+景観計画区域内において景観行政団体の長の認可の下、土地所有者の全員合意により景観に関する詳細なルールを自主的に取り決め、締結することができます。(新規土地所有者等となったものにも有効)
<例>
- 建築物・屋外広告物・緑化などの景観に関する様々な基準項目が対象となります。
- 景観の詳細の特徴のほか、清掃活動の回数等ソフトな事柄まで定めることが可能です。
建築物
屋外広告物
緑化
景観整備機構
+景観行政団体がNPO法人等を指定することで、住民主導の持続的な取組を支援し、管理協定に基づき景観整備機構に管理を行わせることができます。
<例>
景観整備機構にできること
- 景観の専門家による情報提供
- 管理協定に基づいた景観重要建造物・樹木の管理
- 景観重要公共施設に関する事業の実施
- 景観重要建造物の買取や整備の推進
- 良好な景観の形成に関する調査研究
<活用イメージ>
景観計画策定・改定の手引き
+策定編
景観計画策定・改定の手引き
改定編
景観計画策定・改定の手引き
質向上アイデア集
景観計画策定・改定の手引き
歴史まちづくり法による
歴史を活かしたまちづくり
歴史まちづくり法に基づき、歴史的風致維持向上計画(歴史まちづくり計画)を作成し、国の認定を受けた都市(歴まち認定都市)では、文化庁・農林水産省・国土交通省の支援のもと、歴史・文化を活かしたまちづくりを進めています。
詳細はこちら歴史まちづくり法の概要
(通称:歴史まちづくり計画)
重点区域を設定
核となる文化財(重要文化財、重要伝統的建造物群保存地区など)と、一体となって歴史的風致を形成する周辺市街地により設定
- ● 文部科学大臣
- ● 農林水産大臣
- ● 国土交通大臣
歴史まちづくり計画が認定されると
様々な支援措置や制度を活用することができます
活用できる支援措置・制度
歴史まちづくり計画が認定されると、さまざまな支援措置や制度を活用できるようになります。ここでは、その一部をご紹介します。
支援措置・制度の詳細は、国土交通省ホームページをご覧ください。
補助対象拡大・国費率嵩上げ
+社会資本整備総合交付金などによる支援措置・制度を活用できます。
<例>
税制の特例措置
+歴史的風致を維持向上し、歴史・文化を活かしたまちづくりを推進するため、税制の特例措置を受けることができます。
歴史的風致形成建造物(市町村が指定)
+歴史的風致の維持・向上のため、保全等に取り組んでいる建造物を歴史的風致形成建造物として指定することができます。
建造物の所有者に管理義務や増築等に関する届出義務が生じ、所有者は管理・修理に関して文化庁の技術的指導を求めることができます。
<例>
町家などの歴史的建築物だけではなく、河川や水路・石垣等の土木施設にも幅広く活用
歴史的建造物
河川や水路
石垣
歴史的風致維持向上地区計画
+都市計画の用途制限の特例により、歴史・伝統を活かした物品の販売や料理などを用途とする建築物等の立地が可能になります。
<例>
● 福岡県太宰府市
大宰府政庁跡前面の道路沿いの用途規制を緩和し、住宅及び店舗付き住宅のみ認められていた地区で、喫茶店や飲食店の専用店舗の立地が可能になりました。
<イメージ>
歴史的風致維持向上支援法人(市町村が指定)
+歴史まちづくりに取り組む主体として、専門的知識や実績等を有する公益法人やNPO法人等を「歴史的風致維持向上支援法人」として指定することができます。
<例>
歴史的風致維持向上支援法人のできること
歴史的風致維持向上施設
の整備・管理
歴史的風致形成建造物
の所有者に対する助言
歴史的風致維持向上協
議会への参画
萩博物館での館内ガイド
萩ものしり博士・
こどもものしり博士検定
ワンコイントラストで修理
が実現した井上勝邸旧門
歴史まちづくり計画でできること
市町村の総合計画や課題に照らし合わせて方針を定め、それに基づいたハード・ソフト事業を展開することで、地域の歴史や文化を活かしたまちづくりを計画的に進めることができます。
歴史のある街並みや建物を守ることができる
【修理前】
【修理後】
白河市では、街なみ環境整備事業を活用し、歴史的風致形成建造物の修理に助成を行い、歴史ある街並みの保全・継承に取り組んでいます。
道路空間を美しく整えることができる
【整備前】
【整備後】
長野市では、歴史まちづくり計画に位置づけた善光寺参道の無電柱化及び美装化を行い、道路空間の魅力向上に取り組んでいます。
街並みにあわない建物を取り除くことができる
【除却前】
【除却後】
犬山市では、歴史的観光資源高質化支援事業を活用し、犬山城下町のメインストリートに建ち、景観阻害物件となっていた公共施設を解体除却しました。
都市公園を整備することができる
復元整備後の玉泉院丸庭園
復元整備後の鼠多門・鼠多門橋
金沢市では、金沢城公園において、石川門の保存修理、河北門と橋爪門の復元により、明治期に焼失して以来134年ぶりに金沢城三御門が往時の姿を取り戻しました。令和2年7月には、鼠多門・鼠多門橋が復元整備されました。
まちの拠点・観光の拠点をつくることができる
高岡御車山会館(外観)
高岡御車山会館(館内)
高岡市では、国の重要有形・無形民俗文化財に指定されている「高岡御車山祭」に登場する御車山を通年展示する「高岡御車山会館」を整備しました。まち歩きや観光の拠点となっています。
紺屋町番屋(リニューアル後)
展示販売コーナー
盛岡市では、寄付をうけた建物を、歴史的風致形成建造物に指定。利活用の検討を始め、耐震・改修工事、内装工事などを行い、交流体験施設としてリニューアルしました。
お祭りや生業の保存・育成ができる
楮(こうぞ)の白皮を川さらしにする様子
楮生産組合活動支援事業(地元小学校児童の体験活動の様子)
美濃市では、手すき和紙抄造技術等を習得する者や、和紙原料の生産を行う者に対し、助成や支援を実施しています。また、販路拡大につながる取組も支援しており、美濃紙生産の継承を図っています。
民間団体の歴史まちづくり活動が進む
アンテナショップ「粋」
高麗門あさがお市
社会実験「ロジ・リンク」
PSオランジュリ保存活動
熊本市では、歴史的風致維持向上支援法人(歴まち支援法人)を積極的に指定し、各団体の特徴を活かした歴史まちづくりに取り組んでいます。
まちに対する誇りや愛着を育むことができる
郷土の歴史・文化への誇りの醸成
高山祭の様子
高山市では、市民の約78%が「文化財や伝承芸能が保存・継承され、郷土の歴史文化に誇りを持っていると感じている」と回答しました。(アンケート実施期間:平成29年5月18日〜6月10日)
高山祭は江戸時代から続く祭礼行事であり、屋台を守り続ける屋台組の人々の強い思いと誇りによって執り行われ、旧城下町を絢爛豪華な屋台が曳かれます。