所長のお仕事を教えて下さい。
東京国際空港(羽田)の空港長として、羽田空港に関わる全ての国、機関、事業者、エアライン等との連携や調整を行います。また、地域との連携も重要となるため自治体や警察、消防との調整等も行います。空港内で起こるほぼ全ての事象について報告が入るため、全体的なマネジメントを担っています。羽田空港の大きな特色としてVIPの接遇があり、天皇皇后両陛下、内閣総理大臣、外国要人等のお出迎えとお見送りが頻繁にあります。
これまで様々なお仕事を経験される中で
常に心がけてきたことはありますか。
常に心がけている事は、自分の置かれている立場を理解し、自らの職務と関係する周囲を最善の状態にするため一生懸命に努めることです。業務上のことだけではなく、一緒に働く仲間(上司も同僚も後輩も)を元気にできたらと考えています。もう一つは、自分が次に担うであろう役割をよく観察し積極的に関わることで、自分が任された初日から動けるように準備しておくことです。主任であれば主幹の役割を、係長であれば調査官の役割を考えて行動するだけで広い視点で判断することができるようになります。
ご経験されてきた業務の中で
印象に残っていることについて教えてください。
経験してきたどの業務も印象に残っていることはありますが、比べものにならないのは東日本大震災の一連の対応だと思います。大地震→大津波→福島原発事故という連鎖事案で、地上交通は寸断され、海上交通は津波被害の残骸で陸に近づけないという中、航空交通に焦点を絞った対応が取られました。ただし、仙台空港を含む周辺空港は機能の殆どを消失していたため、対応の全てが超法規的措置という状態での数ヶ月間でした。事案が収まった後の管制業務に影響を与えないよう、ずっと考え続けていた記憶があります。
航空管制官としてのキャリアを重ねたことで
仕事の見え方に変化はありましたか。
航空管制官として色々な職場や立場で仕事をしてきましたが、一番感じていることは「航空管制というのは本当に多くの人達に支えられて成り立つ仕事」ということです。この思いは経験を積むほど強くなってきます。航空管制官一人一人が本来持つパフォーマンスを最大限発揮するために大勢の人達が関わっています。何かしらの事象があったとき、この大勢の人達を少しでも助けてあげられる知識とスキルを持つことが、私の管制官像です。
航空管制官の魅力を教えてください。
航空管制官の魅力は数多くあると思いますが、一番の魅力は「同じ基準やルールをもとに、同じ価値観をもって、世界中の人達と繋がることができる」ことだと思います。当然、航空業界外の人達、航空業界の人達で違いはありますが、特に航空管制に関わる人達とは日々の自分の経験や知識そのままで欧州でも北米でもアジアでも対等に話を始めることができます。このような職業は本当に少ないと思いますし、やりがいのある楽しい仕事だと思っています。
航空管制官公式ホームページをご覧の方に一言お願いします。
見上げた空が私たちの仕事場です。一緒に航空管制官をやってみませんか!