国連人間居住会議は、途上国で急速に進展する都市化に伴う課題をはじめ人間居住に関わる課題解決のために、各国政府、地方公共団体、NGO、国際機関等の代表者が一堂に会する正式な国連会議です。
第1回国連人間居住会議(ハビタット1)は、1976年にバンクーバー(カナダ)で開催され、都市環境を整備し生活の質を改善していく人間居住政策が人権を守る上で重要であるとの共通認識のもと「国連人間居住宣言」が採択されました。
第2回国連人間居住会議(ハビタット2)は、1996年にイスタンブール(トルコ)で開催され、人間居住問題の基本的な指針を示す「ハビタット・アジェンダ」並びに「イスタンブール宣言」が採択されました。
2016年10月には、第3回国連人間居住会議(ハビタット3)がキト(エクアドル)で開催され、ハビタット2からの20年間に進められてきた各国の取組実績をもとに、急速に進展する都市化を成長に結びつけることにより、幅広い人間居住に係る課題の解決に向けた国際的な取組方針「ニュー・アーバン・アジェンダ」が採択されました。
■2014年9月17日~18日
第1回ハビタット3準備会合(ニューヨーク・アメリカ)
ビューローメンバーの選出、ハビタット3の予算措置等ついて議論
我が国から、南国連代表部大使等が参加。
■2015年4月14日~16日
第2回ハビタット3準備会合(ケニア・ナイロビ)
今後の準備プロセス、進め方等について議論
我が国から、寺田在ケニア大使(当時)、石井国土交通省国土交通審議官(当時)等が参加。
■2015年10月19日~21日
ハビタット3アジア・太平洋地域準備会合(ジャカルタ・インドネシア)
アジア・太平洋地域別課題を議論
我が国から、北本国土交通省大臣官房審議官等が参加。
■2016年7月25日~27日
第3回ハビタット準備会合(スラバヤ・インドネシア)
ニュー・アーバン・アジェンダ(ドラフト)について議論
我が国から、大内国土交通省大臣官房審議官等が参加。
■2016年10月17日~20日
第3回国連人間居住会議(ハビタット3)(キト・エクアドル)
ニュー・アーバン・アジェンダを採択
我が国から、花岡国土交通省国土交通審議官を代表とする政府代表団が参加し、本会議で演説を行ったほか、サイドイベント及び展示を実施。
ハビタット3に向け、各国は国内委員会を組織して国別報告書を作成することとされました。
我が国も外務省・国土交通省が共同議長となり、関係省庁等による国内委員会(課長級)を組織し、国別報告書の作成等の対応を進めてきました。
■国内委員会
共同議長 外務省(国際協力局地球規模課題総括課長)、国土交通省(国土政策局総務課長)
関係省庁 内閣府、警察庁、総務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、環境省
地方公共団体 福岡県、金沢市、横浜市
国内委員会において、我が国の国別報告書をとりまとめ、2014年9月第1回準備会合に向けて中間報告書を提出し、国民の皆様からの意見募集等を経て、2015年12月に最終報告書をハビタット3事務局へ提出いたしました。
■最終報告書(英語) ■(参考)概要(日本語)
■国連ハビタット(国連人間居住計画)
国連ハビタットは、国連総会に直結している機関(国連開発計画(UNDP)、国連児童基金(UNICEF)等)のひとつであり、1978年に設立され、本部がケニア・ナイロビに置かれています。
グローバルから国・自治体における都市問題の改善、都市・地域計画・ガバナンス支援、気候変動、都市の治安、土地・住宅問題、スラム問題、基本的なインフラサービス(水・衛生、交通、エネルギー等)など、広範な問題に対し、問題解決のための研究、指針の作成、プロジェクトの実施、各国・各国際機関との情報交換、広報活動、研修、専門家派遣等の活動を実施しています。
我が国には、世界に4つある地域本部のひとつであるアジア・太平洋地域本部が福岡市に置かれています。
■関係リンク先
外務省 http://www.mofa.go.jp/mofaj/
国連ハビタット http://unhabitat.org/
国連ハビタット アジア・太平洋地域本部(福岡) http://www.fukuoka.unhabitat.org/