Use Cases

LINKSのデータ活用・アプリ開発

地域交通政策データ基盤(TARES)の構築・可視化(2025年度)

ユースケースの狙い

公共交通分野における横断的データ基盤の整備による政策立案支援

公共交通事業者等の登録・申請書類、輸送実績・実施状況報告、各自治体が策定する地域公共交通計画、補助事業の交付書類等は、Word、Excel、PDF、紙など多種多様な非構造データとして取得されており、省内の複数の課が所管、分散管理されているのが実態です。また、鉄軌道、バス、タクシー、レンタカー、公共ライドシェア等の各交通モードに関する情報も個別に管理されており、交通モードを横断して全体像を把握することが難しい状況となっています。
こうした課題を踏まえ、各交通モードで分散管理されている事業内容や輸送実績、営業状況、事故状況等の関連情報を横断的に整理・統合するとともに、各自治体における地域公共交通計画の策定状況もあわせて確認できるデータ基盤を整備しました。これにより、分野横断的な可視化・分析を可能とし、MaaSの普及展開も見据えた公共交通政策の高度化支援を目指しました。
LINKS BIを用いた実証では、「地域公共交通計画の地図可視化・KPI分析」、「公共ライドシェア・バス・タクシー等の輸送実績報告書の地図可視化」「新モビリティ導入状況調査分析」の3つのテーマについて検証を行いました。

公共交通事業者等の登録・申請書類や報告書類等

LINKS Veda&BI 

Project LINKSでは、専門知識がないユーザーでもデータを簡単に構造化しチャット機能や可視化アプリケーションで利用できるノーコードのシステム「LINKS Veda」および可視化ツール「LINKS BI」を開発し、行政情報の再構築を行っています。
「LINKS Veda」は、国土交通省が行政手続等を通じて保有するワードやエクセル、PDF、紙などの「非構造データ」を「構造データ」として再構築するためのソリューションです。LLM(大規模言語モデル)を用いて自然言語を解析し、非構造データから意味情報を抽出。指定されたカラムに格納することで、テーブルなどに構造化されたデータを自動生成します。
また、「LINKS BI」は、LINKS Vedaで作成したデータをそのまま投入し、チャットによる分析指示を可能とする「対話型BI」を実装することで、ユーザーが欲しいアウトプットを手軽に作成することが可能となります。

▲LINKS Veda&LINKS BIの活用の流れ

「LINKS BI」は、以下に示す機能を有しており簡単に分析結果を可視化できます。

①過去のチャット履歴…これまでに行った分析の履歴を一覧で確認
②現在のチャット履歴…現在の分析テーマに関するAIとのやり取りを表示
③チャット入力欄…AIに対して指示や質問を入力するための欄
④分析結果の表示…テーブルやグラフなどの可視化結果を表示

▲LINKS BIの画面構成イメージ

使用するデータ

元データ名地域公共交通計画の作成状況一覧
データ作成方法
・内容
PDF 形式のデータを LINKS・Veda により構造化
データ構造化後の主な項目都道府県名
 ○○県
都市圏・自治体名
 △△連携中枢都市圏(■■市・◇◇町)
令和7年11月末時点地域公共交通計画作成件数(全国)
 1,205
令和7年11月末時点特定事業実施計画認定件数
 166
作成者区分
 複数の自治体連携
年次2025年度時点
範囲全国
レコード数1,003
原典情報地域公共交通計画の作成状況一覧
https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/transport/content/001965758.pdf
元データ名立地適正化計画の作成状況
データ作成方法
・内容
PDF 形式のデータを LINKS・Veda により構造化
データ構造化後の主な項目タイトル
 立地適正化計画の作成状況
対象都市数
 935
計画作成公表都市数
 643
防災指針作成公表都市数
 449
年度別推移(年度/公表済み/作成中)
 R2/231/194
年次2025年度時点
範囲全国
レコード数962
原典情報立地適正化計画を作成した市町村および具体的な取組を行っている市町村
https://www.mlit.go.jp/en/toshi/city_plan/compactcity_network.html
元データ名各自治体の地域公共交通計画
データ作成方法
・内容
PDF 形式のデータを LINKS・Veda により構造化
データ構造化後の主な項目施策名
 路線バスの利用者数の維持
計画名
 ○○地域公共交通計画
数値目標_KPI
 路線バス利用者数
現況値
 1,000
目標値
 1,200
年次2025年度時点
範囲全国
レコード数1,203
原典情報各自治体の地域公共交通計画のWebページ
元データ名新モビリティ導入状況調査
データ作成方法
・内容
Excel 形式のデータを LINKS・Veda により構造化
データ構造化後の主な項目サービス名称
 ○○デマンドバス
サービス提供主体
 自治体運営
実装レベル
 運用中
補助金の交付実績
 2024年度に活用
車両積載人数
 11人未満
年次2025年度
範囲全国
レコード数1,421
原典情報
元データ名自家用自動車有償貸渡事業 貸渡実績報告書 様式1
データ作成方法
・内容
紙の情報を LINKS・Veda により構造化
データ構造化後の主な項目運輸支局
 ○○
報告期間
 令和6年4月1日から令和7年3月31日
事業者名ID
 99999
延貸渡回数(合計)
 10
延貸渡日車数(合計)
 175
年次1992~1994年度、2013~2015年度、2019~2025年度
範囲全国
レコード数8,310
原典情報内閣府 貸渡実績報告書について
https://www.ogb.go.jp/-/media/Files/OGB/Unyu/kakushu/rikuun/rent/kashiwatashi_230413.pdf

その他データ

・【原票データ】自家用自動車有償貸渡事業 貸渡実績報告書 様式2
https://www.ogb.go.jp/-/media/Files/OGB/Unyu/kakushu/rikuun/rent/kashiwatashi_230413.pdf(発行元:内閣府)

・【原票データ】自家用有償旅客運送事業 登録簿
https://wwwtb.mlit.go.jp/shikoku/2021-0107-1010-6.html(発行元:四国運輸局 徳島運輸支局)
https://wwwtb.mlit.go.jp/kyushu/gyoumu/jidousya_k/file14.htm(発行元:九州運輸局・長崎運輸支局)

・【原票データ】自家用有償旅客運送事業 輸送実績報告書
https://wwwtb.mlit.go.jp/kyushu/gyoumu/jidousya_k/file14.htm(発行元:九州運輸局)

・【原票データ】日本版MaaS推進・支援事業 応募様式
https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/transport/sosei_transport_tk_000247.html(発行元:国土交通省)

・【原票データ】日本版MaaS推進・支援事業 交付申請書
https://kotsu-kuhaku.jp/maas/(発行元:国土交通省)

・【原票データ】日本版MaaS推進・支援事業 交付決定通知書
https://kotsu-kuhaku.jp/maas/(発行元:国土交通省)

・【原票データ】日本版MaaS推進・支援事業 完了実績報告書
https://kotsu-kuhaku.jp/maas(発行元:国土交通省)

・【原票データ】日本版MaaS推進・支援事業 額の決定通知書
https://kotsu-kuhaku.jp/maas(発行元:国土交通省)

・【原票データ】一般乗合・一般貸切旅客自動車運送事業 輸送実績報告書
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk3_000113.html(発行元:国土交通省)

・【原票データ】一般乗用旅客自動車運送事業 輸送実績報告書
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk3_000113.html(発行元:国土交通省)

・【原票データ】要望書

・【集計データ】地域公共交通計画 集計表

・【集計データ】要望管理表

・【集計データ】日本版MaaS推進・支援事業 補助事業管理表

・【オープンデータ】衆議院参議院議員リスト
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_annai.nsf/html/statics/syu/1giin.htm(発行元:衆議院)
https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/giin/221/giin.htm(発行元:参議院)

・【オープンデータ】衆議院小選挙区市区町村対応表
https://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/data/shugiin49/shikuchouson.html(発行元:総務省)

・【オープンデータ】参議院小選挙区市区町村対応表
https://www.sangiin.go.jp/japanese/giin/hireiku/hireiku.htm(発行元:参議院)

本UCのアウトプット例

1.地域公共交通計画の地図可視化・KPI分析

全国の地域公共交通計画を収集・構造化し、策定期間別の市区町村数、リファレンスアーキテクチャに準拠したKPIを設定している市区町村数を種類別にグラフや地図で可視化することで、各地域の計画策定やKPI整備の状況を横断的に把握し、公共交通施策の検討や重点支援先の抽出に活用できます。

2.公共ライドシェア・バス・タクシー等の輸送実績報告書の地図可視化

公共ライドシェアの輸送実績や、バス・タクシーの運転者数を市区町村単位で集計し、各地域の交通資源・サービスの実態を地図で可視化することで、交通モードによる整備状況や偏在を比較・検証し、地域交通の維持確保や連携施策の検討に活用できます。

3.新モビリティ導入状況調査分析

MaaS、AIオンデマンド交通、超小型モビリティ、シェアサイクル、グリーンスローモビリティのサービス導入状況を市区町村別に整理し、補助金活用の有無や自治体における導入サービスや補助金の種類をグラフで可視化することで、新モビリティの導入状況や補助金の活用実態を捉え、地域特性に応じた導入促進策の検討に活用できます。

検証会の様子

国土交通省職員を対象に有用性検証会を実施した結果、LINKS Veda・BIの活用シーンとして、データの概況把握や抜け漏れ確認に有効であり、複数年にわたるアンケートデータの集計作業の効率化に活用できる可能性が示されました。


\ 利用者の声 /

国土交通省職員

全体として機能や品質は高く、うまく使えれば有用性が大きいと感じました。

業務では複数年のアンケート集計を手作業で行っており、自治体ごとの回答の抜け漏れ確認など、データの概況把握にBIツールが特に役立ちそうだと感じました。また、申請書・実施報告書から連絡先等を自動抽出して一覧化できれば、転記作業を大幅に効率化できると思いました。

国土交通省職員

PageTop