- 琵琶湖の水質の状況
琵琶湖の水質は、昭和30年代以降都市化の進展等により悪化し、一時的に回復した時期もあったが、特に近年では南湖の赤野井湾、中間水路においてアオコの発生がみられ、水道水の異臭味の問題等の被害が発生している。
- 浄化費用の節約で水質浄化の効果を算出
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活性炭投入量の変化
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淀川水系における異臭味被害の発生状況
(厚生省調べ、平成3年度)
府県名 |
異臭味の種類 |
異臭味人口 |
滋賀県 |
かび臭 |
199,900人 |
京都府 |
かび臭、藻臭 |
1,640,600人 |
大阪府 |
かび臭、藻臭 |
7,845,838人 |
兵 庫 |
かび臭 |
1,932,690人 |
合 計 |
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11,619,028人 |
- アオコの発生により、琵琶湖及び琵琶湖下流の浄水場の活性炭投入量が増加していることから、アオコ発生前後の活性炭投入金額の差で水質浄化の直接的効果を算出した。
- また、活性炭投入で著しい異臭味は解消されるものの、飲料水利用にともなう不快感は、浄水器・ミネラルウォーター等で補われるものと思われるため、水道の水質に関するアンケート結果に基づき、良好な水質の河川を水源にする上水道を利用する世帯と、水質が悪い河川を水源にする上水道を利用する世帯での飲料水にかけるコスト(浄水器・ミネラルウォーター等)の差に世帯数を乗じて効果を算定した(世帯当たり年問8,732円 <ミネラルウォーター約40本分>)。世帯数は、琵琶湖から直接取水する滋賀県・京都府の異臭味世帯約60万世帯とした。
- 投資効果
- 約60億円/年(60万世帯×8,732円+活性炭の削減金額6億円)
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