社会全体として、市民団体等に川に関してどのような役割を担っていただくのがよいかを検討するためには、そうしたことにおいて効率的或いはそうでないという市民団体等の両面の特徴を十分に踏まえる必要がある。そのために、これまでに実施した市民団体等へのアンケートの結果や現地視察等を踏まえて、市民団体等の特徴について整理してみた。
なお、市民団体等は活動目的、活動状況及び団体規模等の面において多種多様であるため、以下のような特徴で一括りにできるわけではない。あくまでも、以下のような特徴を持った団体が少なからずあるのではないか、という意味である。
(1)自主的な集まり
- 能動的、自発的な活動
- 外的要因に束縛されない自由な活動
- 先駆的、実験的取組みが行いやすい
- 活動に必ずしも継続性があるというわけではない
(2)共通の分野に興味・関心のある人々の集まり
- 活動分野に関する豊富な知識
- 特定の視点からの検討が中心
(3)地域の情報に精通した人々の集まり
- 土地勘
- 特定の活動現場に関する現況や変遷等、豊富な固有の知識
- 地域の歴史、風土、文化等に関する豊富な知識
(4)生活者、利用者の視点
(5)地域住民による構成
- 地域住民のニーズのより的確な把握
- 活動の地域住民への受け入れられやすさ
- 活動そのものへの参加のしやすさ
(6)既存の枠組みにとらわれない自由なネットワーク
- 共通の目的により、広い地域、分野にまたがったネットワークの形成
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