ダムの弾力的管理とは、洪水調節に支障を及ぼさない範囲で、洪水調節容量の一部に流水を貯留し、これを適切に放流することにより、ダム下流の河川環境の保全、改善を図るものです。
国土交通省では、平成9年度から平成11年度の3年間、直轄の7ダムで弾力的管理の試行を実施してきました。平成12年度には、各ダムの試行結果を踏まえ、「ダムの弾力的管理指針(案)」を定め、弾力的管理試験を開始しました。
平成12年度は、14ダムで弾力的管理による貯留を行い、うち12ダムでダム下流の河川環境の保全・改善のための放流を行うとともに、効果についての調査を実施しました。
平成13年度は、新たに3ダムを追加し、合計19ダムで弾力的管理試験の実施を予定しています。
今年度からの新たな取り組みとしては、【1】洪水の恐れがない場合に、洪水調節容量内の貯留水の事前放流を中断する基準を設けて、一層の有効活用を図ることととしたこと、【2】ダム直下の河川環境だけでなく、河川の中下流の河川環境の保全、改善等さらに幅広い活用を図ること、【3】今年度を含めたこれまでの試験結果を分析し、安全で効率的な弾力的管理を行うために、事前放流等洪水が予想される場合のダム操作マニュアルの作成を行う予定です。また、引き続き、維持流量の放流及びフラッシュ放流等の活用の効果検証を行います。
●弾力的管理試験PDFファイル(492Kバイト) |
問い合わせ先
国土交通省河川局河川環境課 |
流水管理室 |
課長補佐 |
秋山良壮 |
(内線35-312) |
|
ダム管理係長 |
横林直樹 |
(内線35-325) |
TEL
03-5253-8449
|
|
|