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記者発表
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1.平成8年度生物調査結果の概要
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今回の魚介類調査においては、河川では調査対象の35水系において230種を確認しました。また、ダム湖等においては調査対象の35ダム等において118種を確認しました。 今回河川で新たに確認された魚類は24種でしたが、ほとんどが汽水・海水魚であり、純淡水魚では、在来種のイサザとスジシマドジョウ小型種山陽型、外来種のコクチバスとホワイトキャットフィッシュの4種が確認されています。 特に、阿賀野川水系で確認されたコグチバスは、最近になって各地でその生息が報告されはじめていますが、ブラックバス(オオクチバス)と同様に肉食性であるうえに、冷水性で流れのある場所にも棲みつくため、今後の分布拡大と在来種への影響が懸念されています。 また、近年その分布域が拡大しているといわれている外来種のブラックバス(オオクチバス)とブルーギルについても、1巡目と比較すると、ブラックバス(オオクチバス)は9水系から16水系へ、ブルーギルは4水系から11水系へ増加しています。 また、ダム湖においても、1巡目の調査結果と比較すると、ブラックバス(オオクチバス)は15ダム湖から17ダム湖へ、ブルーギルは9ダム湖から12ダム湖へと増加しています。
近年、外来種のカダヤシとの競争で分布域が狭まっていることが懸念されているメダカについて、1巡目と比較すると、5水系から15水系へと増加しています。
近年、干潟の開発などで減少が危惧されているカニ類のシオマネキやハクセンシオマネキについて、これまで九州の4水系でその生息が確認されていましたが、今回新たに吉野川水系と那賀川水系で確認されました。
コアジサシは、川の中州や河川敷などの砂礫地に集団繁殖地をつくることで知られていますが、今回の調査では、24水系のうち18水系で確認されています(これまでの調査を含めると112水系のうち65水系で確認されています)。 なお、近年のアウトドアブームで河川敷に四輪駆動車等が乗り入れることにより、その繁殖への影響が懸念されており、繁殖が確認されたところでは、今後の規制等が望まれます。 >
1巡目の河川水辺の国勢調査では、河川において295種の鳥類が確認されていましたが、今回の調査でさらにオオハム、ヘラシギ、ハイイロヒレアシシギ、オオズグロカモメ、ケイマフリ、ヤツガシラの6種が新たに確認され、確認種数は301種となりました。
生息するために河岸がコンクリートなどで護岸されていない土堤が必要なゲンジボタルやヘイケボタルが、今回陸上昆虫類等調査を行った24水系のうち8水系で確認されています(これまでの調査を含めると、109水系のうち西日本を中心に42水系で確認されています)。
今回の調査では次に示すような特別天然記念物、天然記念物(文化財保護法)、国内希少野生動植物種(絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律)が確認されました。 今回、これまで2水系・1ダム湖でしか確認されていなかった特別天然記念物のオオサンショウウオが、菅沢ダム(鳥取)の流入河川でも確認されました。 また、減少が危惧されているイヌワシ、クマタカ、オジロワシ、オオワシ、オオタカ等の猛禽類が河川やダム湖で確認されました。 平成8年度調査で確認された個体数・分布域が限られている生物種
国内希少野生動植物種‥希少種 |
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