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河川局

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記者発表

水生生物による簡易な水質調査法の見直しについて

〜建設省・環境庁の調査方法を統一〜



平 成 11 年 7 月 7 日
建設省河川局河川環境課
 補佐 是澤 裕二 (内線3334)
 係長 東  和彦 (内線3345)

 河川の水質を総合的に評価するには、そこに生息している水生生物を指標とする方法が有効であるといわれています。

 このため建設省及び環境庁では、それぞれ昭和59年から、小・中学生や高校生、一般市民等の参加を得て、サワガニやカワゲラ等の河川に生息する生物を調査することにより河川の水質を判定する水生生物調査を実施しています。

 近年、水環境の保全に対する社会の関心が高まり、環境教育や学習の機会が増えていることを踏まえ、両省庁ではそれぞれの調査方法を統一し、よりわかりやすく、親しみやすいものにしていくため、平成10年度以降合同で検討会を設けて検討を進めてきましたが、今般その結果がまとまりました。

 新しい調査方法については、平成11年度に試行的に実施した上で、平成12年度より本格的に採用していく予定です。

  1. 本調査の意義

     サワガニやカワゲラ等の河川に生息する水生生物は、水質汚濁の長期的・複合的な影響を反映しており、これらを指標とした水質の簡易調査は、水質を総合的に評価する上で有効であるばかりでなく、誰でも簡単に参加でき高価な機材等を必要としない という利点を持っている。

     建設省及び環境庁では、昭和59年より、小・中学生や高校生、一般市民等に参加を呼びかけ、水生生物による簡易な水質調査を実施してきており、最近では、毎年、数万人(平成10年度実績65,000人:建設省集計分12,000人、環境庁集計分53,000人) が調査に参加している。

     近年、水環境の保全に対する社会の関心が高まり、環境教育や学習の機会が増えており、この調査の果たすべき役割は一層重要になってきている。

  2. 調査方法統一のポイント

     建設省及び環境庁の調査方法には、指標となる生物の種類や集計方法に若干の相違点があった。

     このため、両省庁では、これらの相違点を統一するとともに、よりわかりやすく、親しみやすい調査方法とするために、平成10年12月に合同で検討委員会(座長:浦野紘平 横浜国立大学教授。別紙1参照。)を設けて見直しを進めてきた。

     調査方法統一の主なポイントは、表−1のとおりである。

    表−1 調査方法統一の主なポイント
      従来の調査方法 新しい調査方法
    建設省 環境庁







    26種類 16種類 30種類
     全国的に分布していること、区別が容易であること、水のよごれに敏感な生物であること等の観点から見直した。



    I(きれいな水)〜IV(大変きたない水)の4階級を設定。 左記4階級に加え、「I〜II」等の中間階級を設定。 I(きれいな水)〜IV(大変きたない水)の4階級を設定。



    生物の種類数が最も多かった階級とする。 個体数が最も多かった生物種に2点、その他の生物種については1点として集計し、点数が最も高い階級とする。 個体数が多かった生物上位2種に2点、その他の生物種については1点として集計し、点数が最も高い階級とする。
  3. 新しい調査方法の概要

       別紙2のとおり。

  4. 今後の予定

     新しい調査方法については、平成11年度に試行的に実施した上で、平成12年度 より本格的に採用していく予定である。


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