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河川局


2.流域対策の基本的考え方

 (1) 地域の視点の重視

 河川と地域の係わりを考えると、上下流や左右岸の関係、超過洪水、そして霞堤等様々な課題がある。これらについて考えるに当たっては、「どのような対策をとるのが地域にとって望ましいか」という視点をもって検討することが重要である。例えば、連続堤方式では地域の基盤である宅地や農地の大半を堤防敷地として失ってしまうこと等、必ずしも地域にとって好ましくない場合があり、地域の視点を重視して、地域にとって望ましい洪水対策を検討することが必要である。

 (2) 流域と河川の適正な役割分担

 洪水対策の検討に当たっては、流域が有している保水機能の保全、洪水の氾濫域における適切な治水方式の採用、市街地における洪水氾濫を想定した水害に強い街づくりの推進等、流域における対策(以下、「流域対策」という。)と従来型の洪水対策を適切に組み合わせることが重要である。このため、流域と河川の適正な役割分担のもとに、必要な河川整備を引き続き推進するとともに、適切な流域対策を講じていくことが求められている。

 (3) 河川の特性に応じた適切な流域対策の選択

 河川ごとに、河川の形態、流域特性、被害の発生形態等は異なる。例えば、低平地を流れる緩流河川と扇状地を流れる急流河川、密集市街地を貫流する都市河川と田園地帯を流れる河川、破堤により壊滅的被害を生じるおそれのある築堤河川と氾濫しても大きな被害が発生しにくい掘り込み形式の河川等その特性は大きく異なっており、それぞれ必要な流域対策は異なる。このため、複合的に関連するこれらの特性を総合的に分析した上で、必要な流域対策を選定することが重要である。その際、流域対策が、地域に密接に関連するものであることから、地域の意見を反映しつつ、検討を進めることが必要である。


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