その後、昭和16 年に策定された上流部(岩手県側)の当初計画で五つのダムによる洪水調節が位置付けられ、田瀬ダム(昭和16 年)・石淵ダム(昭和21年)が着手されましたが、工事の進展を見ないうちに、昭和22 年のカスリン台風、昭和23 年のアイオン台風により計画流量を大幅に上回る洪水となったため、昭和24 年に上下流一貫した治水計画の見直しが行われました。さらに、昭和25 年制定の国土総合開発法に則り、昭和26 年に全国19 の特定地域のうちの1 つとして「北上特定地域」が政府から指定され、昭和28 年に「北上特定地域総合開発計画(KVA事業)」が策定されました。
これにより五つのダムと鳴子ダムの建設促進が図られ、昭和56 年には五つのダム最後の御所ダムが完成しました。
また、昭和32 年には江合川から鳴瀬川に洪水を分派させる新江合川が完成しています。