地域の中の北上川

河川空間の利用概要

河川の利用は、堰などの河川構造物が少なく、上流から下流までカヌー等で下ることができることから水面利用が多く、世界一の出艇数を誇る大会としてギネスに認定された「北上川ゴムボート川下り大会」や「北上川流域交流Ｅボート大会」「舟っこ流し」等、レクリエーションの場として利用されています。
また、特徴的な河岸であるイギリス海岸や「日本のさくら名所百選」に選ばれた北上展勝地があり、多くの観光客が集まります。狭窄部ではモクズガニ漁が行われており、「かにばっと」等の伝統料理が存在します。
　下流部では涌谷城下の桜やお城をモチーフにした特殊堤防の他、北上大堰から下流ではヨシ群落が拡がっており、環境省の「日本の音風景100 選」にも選ばれています。
　旧北上川では石巻に港の礎を築いた川村孫兵衛に対する報恩感謝祭り「石巻川開き祭り」が毎年開催され、また中瀬には漫画家石ノ森章太郎の「石ノ森萬画館」が開園するなど、石巻市の地域文化の発信拠点・市民交流の場になっています。
　その他、沿川各所では、花火大会やマラソン大会、川下り大会等が開催されており、多くの人々が北上川を利用しています。

河川敷の利用状況

北上川の河川敷には市街地周辺で運動場や公園が整備されている他、堤防等を利用したサイクリングロードが整備されている区域もあり、多くの方に活用されています。
　サクラの名所として有名な北上市の展勝地公園や盛岡市中心部の中津川河川敷は多くの人が集まり、水辺空間を利用したイベント等が定期的に行われ、地域住民のレクリエーションの場として一年を通して楽しむことができます。また、江合川の河川敷では東北の風物詩となっている「東北輓馬競技大会」が毎年行われるなど、多くの賑わいを見せています。
　その他、各地の河川敷でも花見や散策などに利用され、人々の憩いの場となっています。

ダム湖の利用状況

石淵ダム、田瀬ダム、湯田ダム、四十四田ダム、御所ダム、鳴子ダムのダム湖周辺は公園や運動場、キャンプ場が整備されているとともに、花火大会やマラソン大会などの地域のイベントも開催されています。また、ダム湖面については、カヌーやボートなどの利用が多く、大会などの競技も行われており、多くの人々がこれらのダム湖空間を利用しています。