水管理・国土保全

  

| 河川トップ | 川の歴史 | 主な災害 | 地域と川 | 自然環境 |   


中川・綾瀬川の自然環境

中川・綾瀬川の環境

中川・綾瀬川にはボラ、マハゼ、モツゴ等が生息しています。底生生物は、ゴカイが見られるとともに淡水性のヤゴ、カゲロウ類が多く生息しています。鳥類はユリカモメ、スズメなど水面や水辺及び都市部に生息する種が多く見られます。水際にはヨシ群落オギ群落等の自然植生がわずかに分布し、オオヨシキリ、カヤネズミ、ヒヌマイトトンボ、コムラサキ等も確認されています。上流部では、オオタカ、ハヤブサ等の猛禽類も確認されています。
 中川・綾瀬川の水質は、昭和40年代の高度経済成長期より水質汚濁が進み、環境基準を上回る状況が続き、全国で常にワースト上位に位置していましたが、地域の取り組みや下水道事業の進捗により、近年では年間を通じて環境基準値を下回るなど改善がみられています。


中川の生物(モツゴ)


中川の水環境
中川の水源の多くは、利根大堰から取水されたかんがい用水であるため、中川の流量は5月~9月において、通常時の流量が多く、水質もよくなっています。逆に非かんがい期においては、都市排水が主体となるため、通常時の流量が少なくなり、水質が悪化する傾向となっています。
 中川の水質は、近年改善傾向にありますが、水質の汚染度をあらわすBOD75%値で、環境基準を上回る状況が続いています。
 全国の国土交通省管理の一級河川水質調査では、近年常にワースト上位に位置し、早急な水質改善が望まれています。


中川の水質変化


中川の自然環境
中川の上流区間には河川の背後に農地や寺社林が広がり、一部高水敷も見られます。川岸にはヨシ原があり、それらを利用するカモ類、サギ類、また周囲の森林を利用するカワラヒワなどがみられます。


綾瀬川の生物(カワラヒワ)


越谷市にあるサギ類コロニー

綾瀬川の水環境

昭和40年代頃からの急激な都市化により、綾瀬川は多くの汚濁物質が流れこみ水質汚濁がすすみ、国土交通省管理の一級河川のなかで、全国ワースト1を昭和55年より15年間も継続するという不名誉な記録を持っています。
 しかし、水質改善に地域住民と行政が協力して取り組むことで、年々水質は改善される傾向にあります。


綾瀬川の水質変化


綾瀬川の自然環境
綾瀬川は沿川の都市化により、住宅や工場が多く立地していますが、流れが緩やかな場所には、部分的な植生帯が有り、昆虫や小動物が確認されています。唯一残っていた八潮市の大曽根地区の高水敷を利用し、ヨシ原や池がある大曽根ビオトープとして、貴重な生物の生息環境を地域の人々と協働で守っています。その他の区間は、改修事業により直立護岸が多くなっていますが、度重なる出水により一部ヨシなどが分布するにとどまっています。
 また、地域では防災公園や防災船着き場などと合わせて環境に配慮した護岸を整備し、川と地域をより身近な空間にする河川整備を進めています。


綾瀬川大曽根ビオトープ


草加防災公園








ページの先頭に戻る