手取川流域の伝統産業としては、全国的にも有名な九谷焼(能美市)や酒造りなどがあります。また、稲作は手取川扇状地上の市町で行われており、加賀の早場米として全国的に有名ですが、年々第1次産業の割合は減少しているのが現状です。一方、中・下流部では、扇状地上にある市町が工場誘致を行い、それに伴い第2次産業などの割合が大きく増加しています。これは近年、手取川扇状地の良質な伏流水を利用した電子産業などの企業が立地したことが大きな要因として挙げられます。
また、手取川の豊富な水は、上流域では水力発電、下流扇状地では農業用水等への利用がなされているとともに、手取川ダムに貯められた水は石川県民の約3/4の飲み水として供給されており、石川県民の生活を根底から支えているといえます。