木曽三川の広大な沖積平野が大部分を占める濃尾平野は、上流端から木曽川扇状地を代表とする木曽三川により形成された扇状地、自然堤防帯、及び三角州からなっています。
これらの低平地は、水田、水路、池、湿地、河川など豊かな水環境を有し、生息する魚類の種類数は、わが国最大であり、淡水魚の天然記念物であるイタセンパラ、ネコギギや特別天然記念物のオオサンショウウオ、希少種のハリヨが生息するなど希少な植物と合わせて自然豊かな、我が国を代表する河川です。
木曽川の12~24km付近には明治改修で整備されたケレップ水制によりワンドが形成され、希少な植物であるタコノアシや昆虫ではジュウクホシテントウやモンスズメバチ、貝類ではクロダカワニナやオオタニシ等が生息するなど、良好な環境が形成されています。また、下流部から河口域にかけては、ほぼ全域が感潮区間であり、汽水域を好むヤマトシジミの我が国有数の生息地となっており、休日には多くの人が干潮狩りを楽しんでいます。