水管理・国土保全

  

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北川の主な災害

北川の洪水の特徴

北川流域における大雨・暴風雨・洪水の記録は、荘園領主東寺への正和元年(1312)の太良庄百姓申状によれば「太良庄は大河(北川)・東河(松永川)・遠敷河落合三大河水の間、毎年として損亡の条顕然」とあり、しばしば水害を受けていたことを窺い知ることができます。

年月を明記した災害になると、日本気象史料に応永12年2月13日(1405年3月13日)に「若狭国大風吹いて遠敷二宮楼門吹倒了」とあり、遠敷郡史には「天文9年(1540)8月に出水あり」と記されていて、中世の文書に初見できます。

北川の洪水は、ほとんどが7月から8月にかけての梅雨前線や8月、9月に来襲する台風がもたらす豪雨に起因しています。


発生日 発生原因 被災市町村 被害状況
1953年(昭和28年) 台風13号 死者・行方不明者 53人 浸水家屋 4,080戸
1959年(昭和34年) 台風7号 死者・行方不明者 0人 浸水家屋 1,066戸
1959年(昭和34年) 伊勢湾台風 死者・行方不明者 0人 浸水家屋 1,103戸
1965年(昭和40年) 台風24号 死者・行方不明者 6人 浸水家屋 1,562戸
1972年(昭和47年) 台風20号 死者・行方不明者 0人 浸水家屋 49戸
1982年(昭和57年) 台風10号 死者・行方不明者 0人 浸水家屋 92戸
1990年(平成2年) 台風19号 死者・行方不明者 0人 浸水家屋 21戸
1998年(平成10年) 台風7号 死者・行方不明者 0人 浸水家屋 54戸
1999年(平成11年) 集中豪雨 死者・行方不明者 0人 浸水家屋 40戸
2004年(平成16年) 台風23号 死者・行方不明者 0人 浸水家屋 18戸
2013年(平成25年) 台風18号 死者・行方不明者 0人 浸水家屋 117戸



台風13号(昭和28年9月)

前線と台風により、23日から26日の合計雨量は、小浜市で266.7ミリ、熊川村河内で367.8ミリ、中名田で705.1ミリと極めて多い降雨量でした。北川は、25日午前8時30分に警戒水位を突破し、暴風雨警報が発令された午前11時には洪水位を突破した。北川下流では、午後3時頃までに湯岡・大手の2橋を残しすべて流出しました。

北川上流域では、小浜・今津線(県道303号)の中条橋が流され、山地からの流木等が橋にあたり、新道橋、瓜生橋、神谷橋、高塚橋、丸山橋、西津橋と次々と流失し、また遠敷川に架かる遠敷橋(国道27号)なども流失しました。

堤防は、遠敷川左岸堤防がまず決壊し、次いで南川右岸の湯岡橋上流が決壊し、そして、北川・南川の下流に押し寄せ、合流点付近の堤内地の水位が上昇して、ついに北川左岸堤防が決壊するとともに、河口部において両岸を洗掘崩壊させるに至りました。そのため、小浜市は甚大な被害を受けました。



北川の氾濫により破壊された家屋(小浜市)


流出した丸山橋(小浜市)



台風18号(平成25年9月)

15日から16日未明にかけて台風18号の影響により近畿地方を中心に広い範囲で長時間にわたり激しい降雨となり、気象庁は16日午前5時5分、滋賀、京都、福井の3府県に8月30日の運用開始以来初めて 「特別警報」を発表しました。

高塚上流域での雨量は24時間雨量で272ミリを記録し、総雨量は442ミリでした。


福井県道24号小浜上中線冠水状況(小浜市)


丸山橋付近(小浜市)



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