洪水のたびに苦しんできた野洲川下流域の人々は、長い間をかけて堤防を丈夫なものにしてきました。しかし、どんなに堤防を手直ししても南北の川の河床は高くなるばかりで、ひとたび洪水がおきると災害が増々大きくなる恐れがありました。
そこで昭和33年(1958年)、野洲川改修が国直轄事業として取り組まれることになりました。
その方法は南北に分かれた川を手直しするものではなく、南北に分かれるあたりからほぼ直線に幅約330mの平地化された新しい河川を掘削するというものでした。
野洲川放水路は着工から完成まで8年という歳月をかけ、昭和54年(1979年)6月に通水しました。