水管理・国土保全

  

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野洲川の自然環境

河川形態、生物の生息状況

(河川形態について)
○河口付近(0.0~2.4km)
河口部付近は広い開放水面が広がっていて、止水に近い環境になっています。
○落差工~服部大橋付近(2.4~7.2km)
水域は下流に比べて流路が狭くなり、流れが速い場所が多く、早瀬と淵が連続して存在します。
○JR東海道本線橋梁付近(7.2~10.6km)
水域は下流に比べてさらに流路が狭くなり、流れが速い場所が多く、早瀬と淵が連続して存在します。また、高水敷には公園やグラウンドが多くみられます。
○名神高速道路橋梁付近(10.6~13.8km)
下流と似たような状況ですが、堤防付近に樹林が比較的多く見られる他、礫河原の面積が広くなっています。

(生物の生息状況について)
 野洲川にはたくさんの生き物が生息しています。魚を求めてサギやユリカモメなども野洲川にやってきます。野洲川には、45種の魚類、216種の底生動物、439種の植物、76種の鳥類、6種の両生類、8種の爬虫類、11種の哺乳類、719種の陸上昆虫が生息しています。(平成18年~26年水辺の国勢調査)


野洲川河口部


JR東海道本線 野洲川橋付近



ヨシ帯の再生

野洲川河口部付近は、現在の野洲川放水路が建設される前は、南流と北流から流送された土砂が堆積し、大きなヨシ帯が形成されていました。しかし、昭和50年代の野洲川放水路整備により、湖岸域は埋め立てられて人工湖岸となったため、ヨシ帯は消失しました。
 ヨシ帯再生に向けて、自然再生事業として、平成21年度から既設矢板護岸前面にヨシの生育基盤整備(水陸移行帯※)を開始し、平成26年度に整備を完了しました。その結果、横断連続性の回復を図り、コイ科魚類等の産卵・生息環境の再生を目的とした野洲川河口部および周辺湖岸でヨシ原を復元ができました。

※『水陸移行帯』とは、河川、湖沼の水面と地表面が交わるところです。水域・陸域が入り組み多様な環境のある場で、生物の生息・生育環境上重要な役割を果たしています。


整備前の状況


ヨシ帯の植生状況



落差工の魚道整備
野洲川落差工は、澪筋の変化等に伴い、左右岸2基の魚道(昭和57年度設置)の機能が十分に発揮されない状況となったため、落差工中央部に「アユ・ビワマス・ウツセミカジカ」を対象種とした新たな魚道(ハーフコーン型)を平成20年度に設置しました。
 魚道設置により、落差工中央部に遡上できずにいた魚類等が遡上できるようになり、アユなどの遡上数も増加しました。


魚道整備前後の状況


魚道設置状況(H20年度完成)




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