水管理・国土保全

  

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佐波川の主な災害

大正以降の水害

 佐波川の歴史は水害との戦いの歴史でもあり、これまで幾多の洪水を繰り返してきました。佐波川流域における代表的な水害は、既往最大洪水である大正7年7月洪水(台風)、戦後最大洪水である昭和26年7月洪水(梅雨)及び戦後第2位洪水である昭和47年7月洪水(梅雨)が挙げられます。また、近年の平成21年7月には、活発な梅雨前線の影響で局所的な大雨となり、流域内で土砂災害による大規模な被害が発生しています。


昭和26年7月洪水(島地川合流点付近 山口市徳地堀)

発生日 発生原因 被災市町村 被害状況
1918年(大正7年)7月 台風 死者不明、流潰家屋91戸、浸水家屋3,451戸
1941年(昭和16年)6月 梅雨前線 死者不明、流潰家屋3戸、浸水家屋150戸
1951年(昭和26年)7月 梅雨前線 死者不明、流潰家屋1,083戸、浸水家屋3,397戸
1960年(昭和35年)7月 梅雨前線 死者不明、流潰家屋9戸、浸水家屋869戸(防府市域)
1972年(昭和47年)7月 梅雨前線 死者5名、流潰家屋58戸、床上浸水83戸、床下浸水428戸
2009年(平成21年)7月 梅雨前線 土砂災害による死者19名(関連死5名を含む)、流潰家屋69戸、床上浸水69戸、床下浸水302戸
出典:山口県災異誌、河川総覧各論・佐波川水系、昭和47年7月豪雨災害誌、水害統計による。



平成21年7月中国・九州北部豪雨

 平成21年7月19日から26 日にかけて梅雨前線の活動が活発となり、中国地方及び九州北部地方で大雨となりました。この期間の前半(19日~21日)は、山口県を中心に大雨となり、同県美祢市桜山では観測史上第1位となる時間雨量88.0㎜、防府市防府観測所では時間雨量63.5㎜という非常に激しい雨を記録しました。

 この豪雨により佐波川流域でもいたるところで河川が氾濫し、浸水被害が発生しました。また、防府市を中心に山口県内各地で土砂災害が多発しました。


平成21年7月の被害状況(防府市下右田・国道262号付近)


平成21年7月の被害状況(防府市真尾付近)




過去の主な渇水
過去の主要渇水
 近年、佐波川では取水制限を伴う渇水が度々発生しています。関係機関が集まって取水制限等の対策について協議する「渇水調整会議」が設置され、取水制限が実施された渇水年は、昭和48年、昭和53年、昭和57年、平成6年、平成19年及び平成22年が挙げられます。これまでの渇水では取水制限による被害は報告されていませんが、流域の発展と流域に住む人々の健全な生活を恒常的に支えるという観点から、安定的な水利用の確保に努める必要があります。


平成22年の渇水状況(島地川ダム 周南市高瀬)

発生年月 取水制限延日数 最大取水制限率 佐波川の瀬切れ発生日数
昭和48年7月~8月 不明 工水30%、農水30%
昭和53年8月~10月 68日 工水50%
昭和57年6月~7月 15日 工水30%、発電停止
平成6年9月~平成7年3月 197日 上水20%、工水20%、農水20%
平成19年1月~4月 89日 上水10%、工水10%、農水10%
平成19年11月~平成20年2月 84日 上水30%、工水30%、農水30%
平成22年10月~平成23年2月 119日 上水30%、工水30%、農水30%




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