水管理・国土保全

  

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四万十川・後川・中筋川の自然環境

四万十川自然再生事業
アユの瀬づくり
四万十川の入田付近では、昭和40~50年代に行われた砂利採取等により河床が低下しました。これに伴い、澪筋の固定化及び深掘れが進行し、水面との比高差が拡大した砂州部が樹林化し、砂礫河原が減少しました。また、水域ではアユの産卵に適した浮き石状態の瀬が減少しました。
そこで、砂州部の砂礫河原、水域部の浮き石状態の瀬の復元を目指し、洪水時に適切な撹乱現象を生起させる河道形状を検討し再現することにより、四万十川らしい多様な動植物の生息・生育・繁殖環境を保全・再生する自然再生事業を実施しています。



事業位置図


アユ



四万十川自然再生事業
魚のゆりかごづくり
四万十川下流域の汽水域は、スジアオノリの生育場、ヒトエグサ(アオサ)の養殖場等であり、アカメ等の貴重な生物が生息する学術上も貴重な水域となっています。また、仔稚魚の成育場となるコアマモも生育しており、生態系の維持だけでなく、漁や藻類の生産を含む生業の場としての価値も非常に高いものとなっています。
しかし近年、これらの汽水環境の減少が懸念されており、水系全体の生物多様性の低下を招く恐れもあること、さらに、汽水環境は洪水等自然の営力だけで回復することは期待できないと考えられることから、汽水域においてスジアオノリ、コアマモの生育に適した高さを目安に、河道堆積土砂及び高水敷の掘削を行う「魚のゆりかごづくり(浅場の再生)」を実施し、多様な動植物の生息・生育・繁殖環境の復元を目指しています。



事業位置図


コアマモとスジアオノリ



四万十川自然再生事業
ツルの里づくり
ナベヅルは、全世界に生息する約11,000羽の内、10,000羽が鹿児島県出水地方で越冬しており、伝染病等の発生による絶滅が危惧され、越冬地の分散化は国際的な課題となっています。そこで、国は関係省庁連携で、平成13年度よりツルの越冬地の分散化計画を検討し始めました。その有力な候補地の1つとして四万十市も選定されています。
このような背景の下、湿地の保全・創出によるナベヅル・マナヅルの越冬地環境の再生・創出が求められていることから、河道内に湿地環境を再生することにより、ツルのねぐら環境等を確保することを目的に、地域住民等と連携して「ツルの里づくり」に取り組んでいます。


事業位置図


マナヅル




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