水管理・国土保全

  

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松浦川の主な災害

昭和28年以降の水害

松浦川での大規模な洪水は梅雨前線によるものが多く、大きな被害をもたらす洪水は、梅雨前線が流域上に停滞して発達した低気圧が前線上を通過した場合と、南西海上に台風が発生して湿った空気を梅雨前線上に送りこんだ場合に大雨をもたらすケースがほとんどです。特に、昭和28年6月、昭和42年7月および平成2年7月の洪水は、松浦川の全域にわたって大きな被害をもたらしました。このうち昭和28年6月洪水は、家屋全・半壊流失573戸、床上浸水30,537戸、氾濫面積(農地)1,270haに達し、平成2年7月洪水は、家屋全壊流出3戸、家屋半壊11戸、床上浸水130戸、床下浸水422戸、浸水面積1,623haに達し、近年稀にみる多大な被害となりました。また、平成18年9月洪水では、徳須恵川に多大な被害をもたらし、床上浸水54戸、床下浸水39戸、浸水面積111haに達しました。



発生日 発生原因 被災市町村 被害状況
1953年(昭和28年) 梅雨前線 唐津市、伊万里市、東松浦郡、西松浦郡 家屋全・半壊流失573戸、床上浸水30,537戸、氾濫面積(農地)1,270ha、
1967年(昭和42年) 梅雨前線 唐津市、伊万里市、東松浦郡 家屋全壊流失 42戸、床上浸水(半壊含む)1,392戸、床下浸水 4,843戸、氾濫面積5,176ha
1972年(昭和47年) 梅雨前線 唐津市、伊万里市、東松浦郡 家屋全壊流失2戸、床上浸水25戸、床下浸水451戸、氾濫面積398ha
1976年(昭和51年) 梅雨前線 唐津市、伊万里市、東松浦郡 床上浸水280戸、床下浸水293戸、氾濫面積757ha
1980年(昭和55年) 梅雨前線 唐津市、伊万里市、東松浦郡 家屋全・半壊流出39戸、床上浸水63戸、床下浸水708戸、氾濫面積1,273ha
1982年(昭和57年) 梅雨前線 唐津市、伊万里市、東松浦郡 床上浸水131戸、床下浸水261戸、氾濫面積448ha
1990年(平成2年) 梅雨前線 唐津市、伊万里市、東松浦郡 家屋全壊流失3戸、家屋半壊11戸、床上浸水130戸、床下浸水422戸、氾濫面積1,623ha
1991年(平成3年) 梅雨前線 唐津市、伊万里市、東松浦郡 床下浸水29戸、氾濫面積337ha
1993年(平成5年) 低気圧・前線 唐津市、伊万里市、東松浦郡 床上浸水7戸、床下浸水143戸、氾濫面積173ha
2006年(平成18年) 低気圧・前線 唐津市、伊万里市 床上浸水54戸、床下浸水39戸、氾濫面積111ha
出典:北部九州災害実態調査書、水害統計



平成2年7月洪水

梅雨前線豪雨により越水などが各所で発生し、深刻な被害を受けました。松浦川本川、支川徳須恵川、支川厳木川の3河川で、越水被害延長25,700m、越水被害額60億円にのぼる大出水となりました。


松浦川25/400付近伊万里市大川町


出水松浦川25/400付近大川野輪中堤内親状況



過去の主な渇水

渇水の状況をみると、昭和30年代、40年代に多く発生しています。松浦川流域の大半は、低い丘陵地に囲まれ山が浅いため水枯れを起こしやすく、これらの渇水被害を背景として、治水と利水を目的としたダムが建設されてきました。
戦後最大の少雨となった平成6年渇水時には、厳木ダム、本部ダムからの緊急放流等の対策により、渇水被害の拡大防止に努めました。



平成6年渇水時の状況
(桃川橋上流)



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