ASEAN+3(日中韓)の協力について
1.ASEAN+3首脳会議について
ASEAN+3首脳会議は、1997年にクアラ・ルンプールで開催されたASEAN30周年記念の首脳会議に日中韓の首脳が招待された形で始まった。現在はASEAN首脳会議にあわせて毎年1回開催されており、最近では2004年12月、第8回の首脳会合がビエンチャン(ラオス)で行われた。
2.その他閣僚会議の発展
ASEAN+3の枠組みでは、首脳会議の他、外務大臣会議、財務大臣会議、経済閣僚会議、労働大臣会議、農林大臣会議、観光大臣会議、エネルギー大臣会議及び環境大臣会議が開催されている。
観光大臣会議について
第1回 ASEAN+3 観光大臣会合 2002年1月、インドネシア・ジョグジャカルタ
- 米国におけるテロ事件による観光への影響の検討が行われ、日本より、米国テロ事件以降の国際観光の落ち込みを回復するためには、旅行者に対する適切な情報提供により旅行者の不安感を取り除くことが必要であるとして、アセアン+3の観光当局間で直接かつ迅速に安全情報を交換するメカニズムの創設を提案。
- これに対し、各国から賛同を得て、今後高級事務レベル/専門家の会合を開催して、旅行者の安全を高めるための迅速な情報交換のメカニズムにつき具体的な検討を行うことで合意。
第2回 ASEAN+3 観光大臣会合 2003年1月24日、カンボジア・プノンペン
- アセアン+3の枠組みにおける観光協力が、東アジアにおいて観光交流の拡大、社会的相互交流及び密接な経済連携を促進することで意見の一致を見た。
- アセアン+3地域における旅行者の安全を高めるための迅速な情報交換を行うべく、アセアン観光連絡チーム(ACTT)を活用して今後対応していくことになった。
第3回 ASEAN+3 観光大臣会合 2004年2月3日、ラオス・ビエンチャン
- 世界の観光の状況とアセアン及び日中韓の最近の観光の発展に関して意見交換を行い、政治的混乱、テロ活動、経済危機、自然災害、公衆衛生問題のような不測の事態に効果的に対処するため、十分調整された効果的な情報交換メカニズムによる活動をアセアン+3観光連絡チームを通じて強化していくことに合意した。
ASEAN+3 観光大臣特別会合 2004年8月9日、中国・北京
第4回 ASEAN+3 観光大臣会合 2005年1月25日、マレーシア・ランカウイ
- 昨年12月に発生したスマトラ沖の地震津波災害への対応が大きなテーマとなり、わが国から「観光復興総合プログラム」として被災国の観光復興に積極的に協力していく方針が発表され、各国から歓迎の意が表された。
- 「愛・地球博」をはじめとするわが国の実施する観光に関連するイベントがASEAN+3地域の観光交流を促進するものとして改めて認識された。
|