国会等の移転については、現在、国会において大局的な観点から検討が進められています。このため、国土交通省では、国会における審議に協力するとともに、多様な広報活動への取り組みを通じ、国民の議論喚起に努めているところです。
この一環として、今年度二回目となるシンポジウムを、2月13日(水曜日)東京都内の津田ホールにて336名の参加者を集め開催しました。
シンポジウムでは、まず堺屋太一氏(作家)と粕谷一希氏(都市出版株式会社代表取締役社長)の基調講演が行われました。
堺屋太一氏からは、近代工業社会から知恵の社会への転換が十分には進んでいない、歴史的に見ても首都機能を移転しなければ大変革はできない、移転は最も安くできる日本改革であるなど、移転の必要性についてお話をいただくとともに、移転を進めるに当たって必要な提言をいただきました。
粕谷一希氏は、政治は歌舞伎と同様に、身近で、色々な洗練された観客(マスコミ等)の批評にさらされることが良くなる条件であるとし、基本的に移転に反対の立場を取られましたが、一極集中是正が必要であれば機能を部分的に東京から移し、道州制も検討すべきであるなどのお話をされました。
基調講演の後、齋藤宏保氏(NHK解説主幹)のコーディネートにより猪口邦子氏(上智大学教授)、奥谷禮子氏(株式会社 ザ・アール代表取締役社長)、北川正恭氏(三重県知事)、堀紘一氏(株式会社
ドリームインキュベータ代表取締役社長)の4名によるパネルディカッションが行われました。
主な意見は次のとおりでした。
最後に、各パネリストから首都機能移転の論議で今何が必要とされているのかをキーワードとともにご提言いただきました。